C/2001 W2 (BATTeRS)
西空に低く、しかし稀にみる良好な透明度だったので最終観測を狙ってみた。
日没前に望遠鏡を太陽に向け(勿論主鏡、ファインダーには蓋をしておく)ボロアイピースをつけたガイド鏡に光が入っていることを確認して赤道儀をシンクロさせる。薄暗くなる前に夏の一等星へ向きを変えておく。ときおりファインダーを覗き、見えたら十字線に重ね、試写をして赤道儀を再シンクロ。そして目的星野へ望遠鏡を向ける。
まだまだ明るいため、短時間露光でも画面が飽和するが、空が暗くなるにつれ星が写り始める。この彗星に必要な最低露光時間を 20 秒と見て地平高度と画面のレベルを考え、ノーフィルターでは無理と判断、赤外フィルターに切り替える。
地平高度 10 度から 4 度まで追い続けたが、14 等級より明るい移動天体は見つからなかった。2001 年の観測納めであった。
年が明け、光度観測をまとめるため、30 日の画像から極限等級を測定する作業中、移動天体に気づいた。予報よりずっと暗い 16.1 T であった。赤外フィルターに GSC 星表の組み合わせでは、経験的に一等級暗く測定されるから、実際には 15.0 T 程度だったろうと推測される。位置測定結果はあまり信用できない。
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65P/Gunn
一コマ撮ったところで曇った。測定せず。
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C/2001 W2 (BATTeRS)
夕空に低いがまだ見える。光度・形状はあてにならない。
Z : 75 - 85
exp.: I band 30 sec
mag.: 13.1 T
coma: 0.5'
DC : 5
tail: 淡い p.a. 00
sky : 13.8 mag / arcsec^2
44P/Reinmuth 2
Z : 10
mag.: 15.7 T
coma: 0.5'
DC : 5
tail: none
sky : 16.1 mag / arcsec^2
51P/Harrington
小さな彗星が二つ仲良く並進している。暗い上に、赤外線星のツノが影響して、西側の核のみ測定できたが報告は控えよう。
Z : 40
mag.: 17.7 N
sky : 15.1 mag / arcsec^2
19P/Borrelly
「眼」の形がすっかり崩れ、西に尾が伸びているように見えてきた。
Z : 45
mag.: 12.2 T
coma: 1.4'
DC : 5
tail: 6' p.a. 295
sky : 15.5 mag / arcsec^2
C/2001 HT50 (LINEAR-NEAT)
Z : 55
mag.: 16.5 T
coma: 0.4'
DC : 5
tail: none
7P/Pons-Winnecke
17 等級より明るい移動天体を認めない。
57P/du Toit-Neujmin-Delporte
17 等級より明るい移動天体を認めない。(予報光度:20 等では写るはずも無し)
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C/2001 W2 (BATTeRS)
夕空に低く、薄明中から観測を開始する。そろそろ見納めかも知れない。先日の明るさはなく、鋭い集光も消えた。
Z : 65 - 75
exp.: R, I band 30, 60 sec
mag.: 13.2 T
coma: 0.5'
DC : 6
tail: 0.9' p.a. 20
sky : 13.8 mag / arcsec^2
1998 WT24
予報位置から 20 分角南東にいて見つからず。昨日と同様、南東にいた。移動速度は約 60 arcsec / min。
位置を測定してびっくり。計算される残差が経時的に大きくなる。僅か 50 分間に軌道が変わる様子が目に見えたわけである。明るさも一日で 0.6 等級増加している。明日はどうなることやら(OAA・大阪支部例会と忘年会があるので観測できないが、、、)。
Z : 30 - 205
exp.: V, R band 04, 180 sec
mag.: 9.3 V、9.2 R
44P (Reinmuth 2)
先日、しっかり写したのに、測定し損ねてデタラメな位置を報告したため、また狙う。一コマ撮ったところで曇り、観測終了。測定せず。
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1998 WT24
予報位置から 10 分角南東にいてまずびっくり。随分速くなって構図を決めるのに一苦労。移動速度は約 40 arcsec / min。
Z : 45 - 35
exp.: R band 04, 60 sec
mag.: 9.8 R
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昼過ぎにカメラの手入れでも、と観測室へ入って驚いた。冷却水循環ホースとカメラを繋ぐコネクターから少量の水漏れがあることは知っていたが、この 5 日間にコネクター置き場所がびしょびしょになっているのを発見。まずは大掃除。コネクターの不具合であることを確認してから昭和機械に連絡し、善後策を協議する。
天気が良かったので夕方だけでも、と観測を行う。コネクター回りには雑巾を巻き付けて、、、
C/2001 W2 (BATTeRS)
11 日ぶりの観測。コマが小さく、しかし明るくてほとんど恒星状になり、尾まで生えている。間もなく近日点通過。V band での全光度は 12.8 T。
Z : 65 - 70
exp.: C, B, V, R, I band 20, 60 sec
mag.: 12.8 T
coma: 0.6'
DC : 8
tail: 2' p.a. 30
sky : 13.8 mag / arcsec^2
C/2000 WM1 (LINEAR)
短時間露光のせいかもしれないが、7 日より小さく見える。光度は相変わらず測れない。
Z : 65
exp.: C, I band 10 sec
coma: 3.6'
DC : 5
tail: 4.5' p.a. 55
sky : 14.2 mag / arcsec^2
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C/2000 WM1 (LINEAR)
夕食後、届いたばかりの星ナビをのんびり読んでいて、今明るく、そして間もなく日本から見えなくなることに気づき、空を見れば珍しいくらいの良好な透明度。久しぶりに観測をと、大急ぎで観測室へ。既に地平高度は 30 度に下がっていたが、カラー合成でもやろうとフィルターを使った。
11 月 16 日と比べてさほど大きくなったとは思えないが、あのとき見えなかった尾が見えている。
Z : 60 - 65
exp.: C, B, V, R, I band 10, 30 sec
mag.: 大きすぎて測れず。
coma: 4.5'
DC : 5
tail: 10' p.a. 45
sky : 15.0 mag / arcsec^2
44P (Reinmuth 2)
透明度が良かったので暗いこの彗星を観測してみた。天の川に漬かっているのか微光星が多い。画像上、明瞭にその姿を確認できたにもかかわらず、測定結果はボロボロであった。測定中は枠が次の比較星付近へ正確に移動するが、比較星残差が大きく、躊躇しつつも報告してしまった(こういう場合、しつこく再測定するか、報告をしないのが正しい態度である。反省)。
Z : 15
exp.: C band 120, 180 sec
mag.: 15.0 T
coma: 0.4'
DC : 3
tail: none
sky : 15.2 mag / arcsec^2
116P (Wild 4)
これまた天の川に漬かっているのか微光星が多い。44P より暗い難物だが、測定結果はマトモであった。原因不明。
Z : 20
exp.: C band 120 sec
mag.: 16.0 T
coma: 0.3'
DC : 3
tail: none
sky : 14.5 mag / arcsec^2
1998 WT24
ますます明るく速くなってきた。僅か 3 日間で一等級も増光している。20 秒露光では像が伸びて写る。12 月 16 日頃には 9 等級になり、30 分間で月の視直径くらいの距離を移動するから、10 センチ程度の望遠鏡で予報位置を眺めると面白いことだろう。月刊星ナビ・1 月号にファインディングチャートが載っている。
Z : 45
exp.: R, C band 10 sec
mag.: 13.0 V
sky : 14.1 mag / arcsec^2
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1998 WT24
透明度がよくなったので、太った月のそばだが観測を行う。かなり明るく速くなってきて露光時間に気を使う。
Z : 40
exp.: C band 10 sec
mag.: 14.0 V
sky : 13.8 mag / arcsec^2
19P (Borrelly)
貧弱な姿になった。「眼」の形にはもはや見えないがどちらに向かって尾が伸びているのか相変わらず判断できない。長軸方向は p.a. 120 - 300 にまで傾いた。
赤道儀の挙動がおかしい。エンコーダーと赤道儀の動きが正反対になる現象がまた起こった。パソコンを再起動して解決。
Z : 60
exp.: C band 60 sec
mag.: 11.5 T
coma: 1.4' x 1.0'
DC : 5
tail: ?
sky : 13.7 mag / arcsec^2
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C/2001 W2 (BATTeRS)
今日も透明度がよくない。
Z : 60 - 70
exp.: C, I band 30 sec
mag.: 13.4 T
coma: 0.5'
DC : 5
tail: none
sky : 13.9 mag / arcsec^2
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C/2001 W2 (BATTeRS)
休日のため、早い時刻から準備ができたが透明度が落ちている。地平高度 20 度以下では観測にならなかった。
先日と同様、星像が東西に伸びている。赤フィルターをかけるとまん丸になった。うーむ・・・・
まず、新しい軌道要素をパソコンへ。新彗星はどんどん軌道が変わるから面白い。
相変わらず、似た姿のまま走っている。先日より明るくなっているらしい。
Z : 60 - 70
exp.: C, R, I band 30 sec
mag.: 13.3 T
coma: 0.4'
DC : 5
tail: none
sky : 13.9 mag / arcsec^2
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着替えず、夕食も摂らずに観測室へ。軌道要素をステラナビに入力し、大急ぎで観測準備が整った 19:30 の彗星地平高度は既に 20 度を下回っていた。
月 齢:7
透明度:4 / 5
気 温:14℃
湿 度:46 %
観 測:19:30 - 20:30, 25:30 - 28:00
C/2001 W2 (BATTeRS)
P/2001 Q6 (NEAT) に似た可愛い姿で足早に走っている。
Z : 70 - 80
exp.: C band 30 sec
mag.: 13.9 T
coma: 0.4'
DC : 5
tail: none
sky : 13.6 mag / arcsec^2
接眼部を回転させた折のロックがまずかったのか、理由が不明だが星像が東西に延びてしまう。これでは軌道改良に使える精密位置が得られるかどうか怪しい。
入浴の後に測定、報告。やや手間取り、気がつけば既に夜半近い。明日は休みだし、透明度の良い空なので明け方の天体を撮影することにした。
透明度:3 / 5
1998 WT24
だいぶ明るく、動きもやや速くなってきた。
Z : 60
exp.: C band 60 sec
mag.: 16.3 V
19P (Borrelly)
暗くなってきて「眼」の形も崩れた。ただ、歪んだコマなのか、尾があるのか未だにわからない。
Z : 55
exp.: C band 60 sec
mag.: 11.7 T
coma: 1.4' x 1.0'
DC : 5
tail: ?
P/2001 Q2 (Petriew)
暗くなったのか、軌道が変わったのか、モニター上で確認できず。(後にPixy2で調べてみると写野の西端に写っていた。位置測定は不能。)
Z : 60
exp.: C band 120 sec
mag.: 15.0 T
coma: 未測定
DC : 未測定
tail: 未測定
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月 齢:(-)
透明度:3 / 5
気 温:13℃
湿 度:58 %
観 測:21:40 - 23:20
C/2001 Q4
昨夜は雲に邪魔されたので、また狙ってみた。
予報位置は南中近くの低空。大阪市の上空である。60 秒露光では写らず、120 秒露光ではカブってしまう。赤外フィルタをつけ、240 秒露光が適正であった。
画面を眺めると恒星状の天体がはっきり写っている。遠方なので動きがわからないが「測定したらわかる」と安心したのが大間違い。
観測を終え、すぐに測定にかかるが、その前にリアルスカイを調べてみるとそこにはちゃんと恒星があるではないか。試しにそれを測ってみると案の定、残差が経時的に変化するし測定値はどれも同じ。
4 枚のフレームをじっくり眺めると、1 フレームだけその恒星近傍にシミのような光を見つけた。あとの 3 フレームではオリジナル画像から確認することが難しい。測定ソフトにかけ、スケーリングを行うと浮き出てくるのでそれを測る。見えない天体の測定など止めるべきであるが、、、
残差のバラツキが大きく、つまり測定精度が悪かった。昨夜の 1999 WT24 といい、こんな測定ばかり報告していると『ダメ観測者』の烙印を押されるに違いない。
測定に手間取り、26 時を回ってしまった。ちょうど獅子座群の極大なので屋上から眺める。空は早くも雲に覆われ、僅かな晴れ間から幾つか眺めることができた。流星嵐を見ることができなかったが、極大は何時だったのか?間もなくインターネットに情報が載るだろう。
Z = 65
exp.: I band 120 sec
mag.: 18.3 N(赤外フィルタと GSC 星表との組み合わせでは、ノーフィルタよりおよそ一等級暗い値が出るから、実際には予報どおりの 17.5 等くらいか)
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月 齢:(-)
透明度:3 / 5
気 温:13℃
湿 度:58 %
観 測:23:00 - 28:00
C/2001 Q4
2004 年に一等級まで明るくなるといわれるこの彗星、今は土星軌道に相当する遠方にいて、予報光度は 17.5 等。とうてい写るはずもないが、小口径で観測されたと聞き、狙ってみた。
予報位置に望遠鏡を向けたところで曇り、一旦観測終了。
1998 WT24
26 時になって晴れたので、急いで観測室に入り、一旦片づけた機材をまた準備する。次は先日観測した NEO の追跡である。二コマ目を撮影している最中に曇り始め、不満足な 2 フレームを取得したに終わる。相変わらず動きが遅く、測定結果も不満足であった。
Z = 55
exp.: 120 sec
mag.: 16.2 V
Back |
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月 齢:(-)
透明度:2 / 5
気 温:13℃
湿 度:41 %
観 測:20:20 - ?
C/2000 WM1
10 日間見ないうちに随分大きくなった。もはや常用の精測ソフトでは光度が測れない。B, V, R, Iで撮り分けたが、曇ってしまって比較星野が撮影できず。カラー合成でもやってみよう。どのバンドでも格別変わった姿には見えない。C/2001 A2 が赤いイオンテイルを伸ばしていたことを思い出す。
位置測定のため、10 秒露光を数コマ。あとはすべて 60 秒露光である。
Z = 40
exp.: 60 sec
mag.: 8.5 T より明るい
coma: 4.5'
DC = 5
tail: 不明瞭
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月 齢:21
透明度:2 / 5
気 温:12℃
湿 度:45 %
観 測:20:30 - 29:00
C/2000 SV74
二フレーム撮ったところで雨が降り出した。慌ててスリットを閉め、入浴。
Z = 25
exp.: 60 sec
mag.: 14.0 T
C/2000 WM1
随分明るく、大きくなってきた。久しぶりに V, I band で撮影する。下記の V 光度は 51 * 51 ピクセルで測定した。実際にはもっと明るいことになる。
Z = 30
exp.: 60 sec
mag.: 9.5 T
coma: 2.7'
DC = 5
tail: 5.4' p.a. 235
sky : 15.1 mag / arcsec^2
P/2001 Q6
やや拡散してきたようだが足早に駈ける姿は相変わらず可愛らしい。
Z = 60
exp.: 60 sec
mag.: 13.0 T
coma: 0.7'
DC = 5
tail: none
Landolt
真面目に比較星野を撮影する。03h 52m -00 02' 付近。
Z = 35
19P
ちょっと暗くなってきたかな?「眼」の形の不気味さは減弱した。
Z = 65
exp.: 60 sec
mag.: 10.4 T
coma: 1.8' * 1.4' p.a. 105 - 285
DC = 5
tail: ?
sky : 13.6 mag / arcsec^2
1998 WT 24
随分暗い頃から狙っていたが、先月下旬頃から17 等台に入り、既に射程圏内である。なにかと忙しく、観測できない日々が続いたのは残念であった。
既に太陽との離角も大きく、国内の中口径で観測可能なはずだが未だ報告がない。よほど暗いのか?
望遠鏡を予報位置に向け(極軸がよく合っているのか、導入精度が上がった)60、120、180、240 秒露光で撮るが一向姿を現さない(180 秒ともなるとブルーミングが著しく、バックの空が完全に飽和してしまう。240 秒ではフィルター無しの撮影は不能)。
苛立って MPEC を調べると案の定、3 日にどこかで観測されていた。しかし光度の記載がない!約に立たんなあ。さらに、NEO のくせに、モーションが非常に遅いこともわかった。その観測から比例計算すると写野の中央からやや南にいることになるのでその付近も注意したがやはり見あたらない。
寒さと空腹に耐えかね、インスタントラーメンを食べてから再度撮影するとようやく星の配列が変化していることに気づいた。ブリンクさせると明らかに予報どおりの方向へ移動している。あとから見ていちばん写りがよかったのはノーフィルター・120 秒露光だった。
Z = 50
exp.: 120 sec
mag.: 17.3 V
観測を終え、この小惑星だけを、徹夜明けの寝ぼけた頭で測定、報告する。あー、眠い。
Back |
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2001 TC45
先日より少し明るくなっているはず(15.0 V)で、画像上でも確かに明るく見えた気がしたが測定してみると変わらなかった(???)。高速移動天体だが暗いので長時間露光はやむを得ない。
Z = 50
exp.: 60 sec
mag.: 17.0 V
sky : 15.4 mag / arcsec^2
C/2000 SV74
何度も観測しているはずだが影が薄い存在である。
Z = 25
exp.: 60 sec
mag.: 14.0 T
coma: 0.7'
DC = 5
tail: none
sky : 15.4 mag / arcsec^2
P/2001 Q6
妙な話だが彗星にも個性があって、こいつなどはいつ見ても可愛らしく感じるから不思議なものである。19P は「眼」のような形で不気味。C/2000 WM1 は測定しにくい嫌らしいやつ。
Z = 40
exp.: 60 sec
mag.: 13.4 T
coma: 0.9'
DC = 6
tail: none
sky : 15.4 mag / arcsec^2
C/2000 WM1
いつぞやは彗星のくせに夏台風の如く停滞し、測定時に困惑させられたものだが今夜は僅かだが動き出したようである。ちょっと見ないうちに随分立派になって・・・コマ直径位の幅を持った太い尾が伸びている。間もなく光度測定が難しくなるだろう。
Z = 40
exp.: 60, 30 sec
mag.: 11.3 T
coma: 1.4'
DC = 5
tail: 3.0' p.a. 255
sky : 15.4 mag / arcsec^2
16P
先日の観測では随分デタラメな測定を報告してしまった。今回はスケーリングというものが理解できたのでましな位置精度が期待できる。しかし相変わらず暗い(こんな光度でも 60 秒露光でなんとか写るとは知らなんだ)。
Z = 45
exp.: 60, 120, 240 sec
mag.: 15.8 T
coma: 0.3'
DC = 3
tail: none
sky : 15.1 mag / arcsec^2
51P
バーストは収束したらしく、写らなかった。しかし写野中央の微光星の周囲がぼやけている。数フレーム撮影したが、移動確認ならず。
Z = 45
exp.: 120, 240 sec
19P
ひと月ほど前、探査機が至近距離から核の映像を撮影した当の彗星。相変わらず東西に伸びた不気味な姿だが、長軸が赤道と平行であったのが今夜は p.a. 100 - 280 へと変化している。
Z = 50
exp.: 60 sec
mag.: 10.6 T
coma: 1' X 1.4'
DC = 5
tail: ?
sky :
P/2001 Q2
望遠鏡を向けるとにわかに雲が増えてきた。観測不能。
1998 WT24
同じく雲のため観測不能。日出まで充分余裕があり、既に地平高度も上がってきたこの特異小惑星、まだ観測された話を聞かない(あっ、MPEC を見なければ!)。予報光度は 18 等級。未だ観測されないのは予報よりよほど暗いのか、あるいは軌道が大きく変わってしまったのであろうか?12 月には 10 等級まで明るくなる予報が出ているのだが・・・
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2001 TC45
10 月 15 日に発見されたばかりの特異小惑星である。まだ軌道が固まっていないだろうから予報位置から外れたところにいるかも知れない、と期待して観測すればなんとまあ予報位置ピタリのところにいるではないか。面白くないなあ。南中時刻が 23 時。暗そうなので早めに探し始めたが見つけたのは一時間後。地平高度が 35 度に上がってやっと見つけた次第。慌てても始まらない。
Z = 55
exp.: 60 sec
mag.: 17.0 V
sky : 15.0 mag / arcsec^2
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MPEC を見て新しい NEO が発見されたことを知り、やや暗いが狙ってみようと考えた。ステラナビで調べると 23 時頃南中するらしいのでそれまでお馴染みさんを見ておこう。
C/2000 SV74 (LINEAR)
5 フレーム撮影。先日より高度が高いせいか、明るさのわりにしっかりしたイメージである。
Z = 35
exp.: 60 sec
mag.: 14.1 T
coma: 0.6'
DC = 5
tail: none
back ground: 15.1 mag / arcsec^2
P/2001 Q6 (NEAT)
5 フレーム撮影。中央集光が強すぎる、と思ったら一番目の画像では恒星と重なっていた。途中、流れ雲のため不良画像有り。C/2000 SV74 とほぼ同光度に測定されるがこちらの方がより明瞭である。
Z = 45
exp.: 60 sec
mag.: 14.0 T
coma: 0.6'
DC = 6
tail: none
back ground: 15.0 mag / arcsec^2
2001 TC45
発見されたばかりの NEO で予報光度は 17 等級。しかも大阪市内の光害が酷い南東の低空にいる。軌道もしっかりしていないだろうしダメ元で狙う。予報位置に望遠鏡を向けるが流れ雲に邪魔をされ、一旦観測を中断、先ほど撮影したばかりの彗星二つの位置を測定する。夜半過ぎまで粘るが雲は消えず、明日の仕事に差し障るので観測中止。
Back |
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一昨日の観測が雑になってしまったのと、空が急に良くなったため、やり直しとばかり観測を行った。
C/2000 SV74 (LINEAR)
6 フレーム撮影。次第に恒星へ近づいていく。後で撮ったフレームは使えないかも知れない。北に向かって尾があるようにも思えるがはっきりしない
Z = 50
exp.: 60 sec
mag.: 13.7 T
coma: 0.6'
DC = 5
tail: none
back ground: 14.6 mag / arcsec^2
P/2001 Q6 (NEAT)
低空で撮ったためか、先日より小さく、暗く写っている。
2 - 3 フレーム目あたりで恒星に接近、ほとんど重なったようなので多めに撮影しておく
Z = 60
exp.: 60 sec
mag.: 14.7 T
coma: 0.5'
DC = 5
tail: none
back ground: 15.1 mag / arcsec^2
近頃北東の空を良く狙うが、追尾のズレが目立つので高さを調整しておいた。次には水平方向をやり直そう。
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明日は仕事があるので早めに切り上げねばならない。それにしても一夜で六個の彗星を観測できたとは珍しい。
C/2000 SV74 (LINEAR)
明るい部類の彗星。まん丸で可愛らしい姿をしている。
Z = 35
exp.: 60 sec
mag.: 13.6 T
coma: 0.6'
DC = 5
tail: none
back ground: 14.8 mag / arcsec^2
P/2001 Q6 (NEAT)
測定残差が大きいがバラツキは小さい。まだ軌道がしっかり決まっていないらしい。これまた一目で彗星とわかるこぢんまりした可愛らしい姿で北へ向かって足早に移動中。予報より明るい。
Z = 50
exp.: 60 sec
mag.: 13.4 T
coma: 0.6'
DC = 5
tail: none
back ground: 14.4 mag / arcsec^2
P/2001 Q5 (LINEAR-NEAT)
随分暗く拡散している。難物である。
Z = 30
exp.: 120 sec
mag.: 15.0 T
coma: 0.5'
DC = 3
tail: none
back ground: 15.0 mag / arcsec^2
C/2000 WM1 (LINEAR)
この 12 月に双眼鏡的な明るさになると予想される彗星である。9 月 22 日よりも増光しており、明るく太い尾を持っている。極端に動きが遅く、複数画像のブリンクで移動を確かめることができない。測定値は通常直線的に変化するものだが、コンマ一秒角精度の計測位置を見るとギザギザに動いていることになる。報告して良いのか戸惑う。これを彗星捜索者が新天体として見つけたら一体どうするだろうか?(ひと晩待っても移動の確認ができないかも知れない。明るいし、他捜索者が先に見つけださないかと気が気ではないだろう)
Z = 50
exp.: 60 sec
mag.: 11.6 T
coma: 1.0'
DC = 6
tail: 2.0' p.a. 240
back ground: 15.0 mag / arcsec^2
16P Brooks 2
無理して狙うことはなかった。大変暗く、しかしちゃんと写るのだが測定すると何度やり直してもバラツキが小さくならない。報告すると案の定、O - C が 3 秒もあった。
Z = 60
exp.: 120 sec
mag.: 15.7 T
coma: 0.4'
DC = 3
tail: none
back ground: 15.0 mag / arcsec^2
51P Harrington
これまた無理して狙うことはなかった。16P よりマシだが暗く、四枚のフレームを測定するとバラツキ方が二つに分かれる。報告すると案の定、二つの O - C が大きく、もう二つは小さかった。予報光度・16.9 等級より遙かに明るい!
Z = 60
exp.: 120 sec
mag.: 14.0 T
coma: 0.5'
DC = 5
tail: none
back ground: 14.5 mag / arcsec^2
Back |
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天気と月齢、仕事などの巡り合わせが悪く欠測が続いているため、空の条件は良くないが観測を行った。
C/2000 WM1 (LINEAR)
モーションがまったく認められない。恐らく地球に向かって一直線に接近しつつあるのだろうが、ステラナビで調べておかねば。
z = 30
exp.: 60 sec
mag.: 12.5 T
coma: 0.6'
DC = 5
tail: 1' (p.a. 255)
back ground: 15.0 mag / arcsec^2
測定時に気づいたのだが、比較星表・GSC - ACT に GSC 3356.1202 (04h 58m 40.35s +51 11' 38.3" mag = 5.97 ± 0.40 Non stellar)という明るい天体が表示されるにもかかわらず、撮影フレームには影も形もない。real sky で調べたが該当位置には何もない。これは何であろうか?
P/2001 Q6 (NEAT)
17 等級より明るい移動天体は見つからず。予報光度は 15 等程度なので或いは恒星と重なっているのかも知れない。09.12 にこの彗星が周期彗星であるということを知らされていた。にもかかわらず「符号が C から P に変わるのか」と思っただけで肝腎の軌道要素を改めるのを忘れていた。予報位置から随分離れた場所を撮影したことになる。軌道計算者に対して申し訳がない。(10.11 記)
z = 20
exp.: 240 sec
19P (Borrelly)
相変わらず東西に伸びた面白い形をしている。
z = 60
exp.: 60 sec
mag.: 11.0 T
coma: 東西方向 2' 南北方向 1'
DC = 5
tail:コマが東西に長く見え、尾とは判断しかねる。
back ground: 14.0mag / arcsec^2
P/2001 Q2 (Petriew)
同一サイズ、同一光度とは思えないほど、C/2000 WM1 に見劣りする。
z = 70
exp.: 60 sec
mag.: 12.5 T
coma: 0.6'
DC = 3
tail: none
back ground: 13.5mag / arcsec^2
1998 WT 24
予報光度 18.8 V。ダメ元で狙ったがやはり 17 等級より明るい移動天体は見つからなかった。ずいぶん高度が上がってきており、間もなく大口径によって観測されるものと思われる。
z = 65
exp.: 120 sec
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C/2000 SV74 13.9 T。コマ直径 0.5'。120 秒露光。フィルターなし。
P/2001 Q5 LINEAR - NEAT 15.6 T。コマ直径 0.5'。集光弱い。240 秒露光。フィルターなし。
C/2000 WM1 LINEAR 12.5 T。コマ直径 0.6'。集光やや強い。尾 1.2' p.a. 270。120 秒露光。フィルターなし。
M1 (カニ星雲) 明日は中年ソフトボールの試合があるので徹夜をすることができない。明け方に出ている彗星達を見ることができないのでお遊びで多色撮影してみた。各バンド 60 秒露光。
B, V band では一様にぼんやりした姿だが、R, I band では複雑なフィラメントが見えてくる。これがカニの足だそうで名称の由来。三色合成してみる。各色の加重を変えるとずいぶん姿も変わってしまう。昔の天体写真集(プロによる撮影)で見る写真は赤をかなり強調したものらしい。カニの足は眼視で確認されたのだろうか?それとも写真時代に入ってからだろうか?
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肉眼では 3 等級すら見えない条件の悪い空だが、明方の空に出ている明るい彗星を見ようと 23:30 に観測室に入る。
C/2001 A2 もう西の空に移ってきた。アルタイル付近。14.3 等と徐々に暗くなってきたが、60 秒露光で貧弱な姿が写る。
26760 (2001 KP41) 特異小惑星の観測は久しぶりであった。14.9 等。
P/2001 Q5 LINEAR-NEAT 随分暗く、240 秒露光でなんとか写る程度。15.5 等。
16P Brooks 2 ようやく第二夜目の観測である。写りやすい高空へ移動してきたが光度が落ちている。240 秒露光でなんとか写った。15.6 等。
19P Borrelly 10.4 等と今日の目玉である。撮影してびっくり、目玉のような形をしている。アンチテイルかな?軌道を調べねば。(後記:古い文献を見るとやはり同様の形をしている。この夜だけの姿ではなかったようだ。探査機による核の写真はピーナツ、あるいはボーリングのピンに似ている。)
P/2001 Q2 Petriew カニ星雲を見ようとして望遠鏡の方向を間違った Petriew さんが偶然に見つけたというラッキーな彗星。10.9 等と充分に明るいが、19P に随分見劣りする。
1998 WT24 この 12 月に地球に大接近(0.01 A.U.)する特異小惑星である。赤道儀の示す誤差は既に 20 分角を越えた。ステラナビを見て地平高度が 0 度を過ぎる頃からシャッターを切り始める。ファインダーを覗くと家屋の屋根や森の木が見えていてとても写るはずはない。今夜は全てノーフィルターで通したが、このような超低空(空は不気味に赤黒い)に有効である赤外バンドフィルターをかける。
しばらくはウォームピクセルしか見えなかったがやがて恒星が一つ写る。二つ、三つと増えてきた頃、60 秒露光に切り替える。ステラナビの画面と見比べて現在の写野をついに同定。赤道儀を正しい方向へ向ける。
目的天体の地平高度が 10 度に近づく頃、写野には既に 14 等が写っていたが肝腎の小惑星の姿が見えない。空が撮影不能になるほど明るくなるまでシャッターを切り続けるが 15 等より明るい移動天体が写っていないことを確認して観測終了。(後日、MPC にアクセスして位置推算を見ると、このときの小惑星光度はなんと 20 等だった。14 等と表示するステラナビは位相角を無視しているらしい)
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まずは長谷川一郎博士の挨拶。
皆さん、今日は沢山お集まり下さり・・・(中略)・・・実は一番心配しておったのは主賓である中野君が果たしてちゃんとここに現れるだろうかということでした。
賞状など巻き癖がついてしまって「中野さん、賞状を枠に入れたりはしないの?」の声しきり。
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台風が過ぎて透明度はよいが名残の雲がときおり流れてくる。まずは V band 120 秒で数コマ撮影。拡散状天体が写っている。その後、R band, I band, no filter で計 10 コマ撮影した。
はじめの二コマは辛うじて助かったが、恒星に接近しつつあったため、三コマ目以降のフレームからは正確な位置を測定することができなかった。光度は 13.9 V と、随分暗くなっている。コマ直径:0.5'。
各バンドの画像をじっくり見てみると S / N が良いのはノーフィルター画像であり、I band, R band, V bandと続くように思える。これはちょっとショック。ノーフィルターで 120 秒露光するとブルーミングを起こす星が目立ってくるため、露光は 60 秒が限度となる。これで暗い彗星が写るかどうかは今後の課題である。
C/2000 SV74 望遠鏡を向け、構図を決めているうちに曇ってしまい、二時間ほどねばったが雲は厚くなるばかり。観測終了。明日は休みなので天気が良ければ明方まで頑張って明るい彗星を沢山見たかったのだが、、、
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フィルターを I band に変えたとき曇り始めた。観測終了。
近く赤道儀制御パソコンを入れ替えるので現在の制御ソフトの設定をノートに書き留めておく。
冷却水温度:20 ℃
チップ温度:-15 ℃
気温:25 ℃
湿度:50 %
透明度:4 / 5
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鏡筒を子午線上・南中付近に向け、極軸の東西方向を動かしただけでおしまい。CCD カメラを使うとファインダー不要。どこへ向けても数十秒露光で沢山の星が写るから同一構図で数枚撮影し、ブリンクさせれば追尾不良の方向がわかる。便利である。
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29 P 相変わらず恒星の多い天域にいる。しかも低空 (Z = 60)。予報位置にぼんやりした像が三つ並んでいる。バーストしたのかあるいは星雲が写ったのか?まさか三つに分裂したなどということはあるまいが・・・遠方のため一夜の観測でモーションを見ることはできず、すなわち同定ができない。リアルスカイで調べる必要がある。I band 180 秒露光。
C/1999 J2 (Skiff) これまた低空 (Z = 60)。I band 180 秒露光。なんとか写ったようだが、測定ソフトにかからず。
C/2000 SV74 (LINEAR) 随分暗くなりコマも小さいが天頂付近まで昇ってきた (Z = 20)。I, V band 120 秒露光。良く写った。
C/2000 WM1 (LINEAR) 年末に明るくなる彗星である。東天に低い (Z = 65) けれど夜更かしするわけにはいかない。I band 180 秒にて撮影。写った。
1999 PC1 地球に接近中の特異小惑星。予報光度が 16 等なので写るかどうかわからないが狙ってみた。高々度 (Z = 10) にいる。I band 120 秒露光で影も形も無し。写らなかったのか予報位置を外したのか不明。(古い軌道要素を使ったせいか、後者だった)
冷却水温度:20 ℃
チップ温度:-15 ℃
気温:30 ℃
湿度:50 %
透明度:5 / 5
赤道儀の動きがまたヘンになっている。テレスコープウェストの状態でシンクロするとエンコーダーと赤道儀の動きが反対になる現象である。一度直ったんだが・・・露光時間も 240 秒では追尾不良になる。極軸を合わせ直す時期かな。
観測後、水冷ポンプの蓋を開けてびっくり、冷却水が蒸発して半分くらいに減っている。しっかり循環してはいたが水を補充せねばポンプが壊れてしまう。
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C/2001 K5 また狙ってみた。昨夜と同様、赤外バンドで 240 秒露光。写る星の数は多いが輪郭のぼやけた彗星像は見あたらない。星像がボテッとした感じ。一秒露光でのフォーカスは合っていると思うのでやはりシンチレーションの影響だろうか。
(翌 6 日、画像から微光・拡散状の移動天体が見つかった。画像処理ソフトでブリンクさせる際、一つの恒星でアラインメントを取っておけば追尾不良が小さくなり、移動天体が見つかりやすくなる。Astrometrica Windows version β版を使うと自動的にアラインメントを取るので都合がよい。
さて、非常に暗い天体(17.3 等)であり例によって微光星のちらつきかもしれない。位置測定を行うと少なくとも 6 秒角・2 ピクセル以上分の移動が認められた。どうやら恒星のちらつきではなさそうである。real sky には近傍に微光星があるが測定位置とは 10 秒角離れており、星像の大きさから 19 - 20 等級と見積もられ、うちの機材で写るとは思えない。よって測定を報告することにした。29P の画像も調べたが、恒星が多すぎて見つからずじまい)
29P これまた星は沢山写るがコマは見られず。今夜はバーストしていないらしい。real sky で調べ、位置だけでも出したいところ。この場合の明るさは全光度か核光度になるのかどちらだろう?
C/2001 A2 暗くなったとはいえこれはまだまだしっかり写る。
Landolt 16 h 43.6 m + 00 22' 比較星野を撮影できたのは久しぶりである。今夜は V band, I band だけだったが、これだと B, V, R, I の 4 band に比べ、観測も測定もずっと楽である。
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ダメもとで撮影するが、240秒露光で写らず。
呆れたことに、-10 ℃冷却でも霜が降りた。観測を中止し、カメラをバラして乾燥剤入れ替え(5 / 12 以来)とコネクター部分外側にシリコン系充填剤(商品名:バスコーク)を塗る。
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V band 60 秒露光で 2 コマ、I band 60 秒露光で 1 コマ撮ったらなんとまあ厚い雲が出てきて比較星野の撮影ができず。このところ天気におちょくられている感あり。彗星の方は随分暗くなった。9.3 V、コマ直径 1.7'。
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帰宅する頃、珍しく雲一つない快晴だったのでもう一度狙ってみた。軌道も改良されたものを使用。
ステラナビを見てびっくり、天頂付近のしかも南中前である。こりゃ世界の大口径が狙っているに違いない。ローウェルでの観測光度は 16 等級。今夜は地球に最接近する頃だから足も速い。難物だろう。
望遠鏡を予報位置に向け、I band でまずは 60 秒露光。なにも写らない。天頂付近だから赤外フィルターは不要である。感度を上げるためノーフィルターに変えて 60 秒露光。これでも写らない。天体が画面北から南東へ抜けてしまうまで追ったが 120 秒露光でも写らなかった。
この速度で移動する 16 等級の小惑星を写し留めるには静止した 18 -19 等級が写る望遠鏡が必要であり、無駄なあがきであった。
C/2001 A2 久しぶりにこれを撮ろうかと望遠鏡の向きを変えるとなんとまあ厚い雲が出始めている。ひとコマ撮ったがそれらしい像を見つけたものの雲を被って到底測定にはかからない。この画像を廃棄して観測終了。
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予報位置に 14 - 15 等級の移動天体を認めず。汚い画像ばかりだったので観測後に全部消去した。
透明度も良くなく、写野には時折雲が現れ、霜が降りたような写り方をするが、よく調べれば -10 ℃冷却では霜降りなし。
梅雨が明けてもスカッとした夏空にならない。夜空を見上げればどこかに必ず薄雲が流れていて観測意欲を殺がれる。25 日の夕方は観測のチャンスだったのだが、、、当地では明け方に快晴となる傾向が強いようだ。しかしこの季節、観測時刻は 28 時迄が限度。となると帰宅後大急ぎで眠っても睡眠時間は僅かに 3 - 4 時間。観測終了後に眠る時間があるかないか中途半端で、本職に差し支えるから連休でもない限り明け方の観測は難しい。
(On - line MPECs によれば 7 月 25.2 日に 16 等級で観測された由)
ところで、ステラナビゲーターに新しく軌道を入力したり変更を加えたりすると、これまで表示されていた天体が表示されなくなる現象がしばしば起こり、理由が全然わからなくて難儀している。
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C/2001 A2 2 日ほど前にまたもやバーストして明るくなったとの情報がある。この時刻、既に地平高度 45 度と条件がよいのでまずはこれに望遠鏡を向ける。
I band フィルターをかけ、位置測定用に 3 秒、10 秒露光と測光用に 60, 120 秒露光。R band フィルターに変えたときカメラチップに霜が降りていることに気づき、カメラの温度を上げてしばらく待つがなかなか消えないため、一旦室温まで上げてしまうことにする。-15 ℃で霜が降りたことなどこれまでに一度もない。雨期に手入れを怠っていたせいだろうか。
明日は OAA 大阪支部例会がある。供覧する画像を今のうちにと印刷開始。ん?かすれた画像になっている。ノズルクリーニングを数度行い、印刷を続ける。
随分時間を食われてしまった。測光用に Landolt 星野・22 h 42 m, + 01 06' をチップ温度 0 度で撮るが、温度の異なるフレームで測光してもよかったかな??
ステラナビゲーターを見ると、16P (Brooks 2) の高度が既に 20 度近い。天気・透明度はますます良いし、今期未だ検出の報告がないこの星を狙うことにした。予報光度 14 等で検出されないのは恐らく予報より暗いせいだろう。ならばウチの機材でこれを写し出すのは難しいがひょっとして今夜は明るいかも知れない。ダメもとで望遠鏡を向ける。
チップ温度を -10 ℃まで下げ、14 等級に必要な 120 秒の露光をかける。予報位置近くに星雲状の何かが写っており、移動しているようだ。露光時間を 240 秒に変更し、オートダーク補正をやめ(時間を食うので)ライトフレームを 2 コマ撮る。
ブリンクさせると確かに移動天体がある。ふと外を見れば既に空は明るい。うーむ、これで 240 秒露光をやってよくもまあ画面が飽和しなかったものだ。赤外フィルターさまさまである。観測を終え、フラットフレームを撮って観測室を出る。
16P が偽物でなければ貴重な観測になるのでさっそく一次処理をすませ、DOS 版 Astrometrica にて測定を行う。240 秒間も露光をかけたフレームは通常位置測定に使わないが、暗い天体が相手ではやむを得ない。例会で供覧するためのプリントも作った。
光度は 16.8 等と出たが Astrometrica の使っている比較星表は GSC であり、赤外光度などないからこの 16.8 T に意味はない。あとで比較星表と比べて測光すればよいが比較星野はチップ 0 ℃で撮影したもの。うーむ、これでいいのかな?
Astrometrica は入力してある軌道要素から計算される予報位置と測定位置の差を算出する。結果は 2 コマとも 16 秒角でバラツキがないしステラナビゲーターで調べた移動方向も一致しているからこの天体はまず 16P に違いない。しかし不安は消えない。
ブリンクさせると移動天体のように見えるが実際には微光星がちらついていただけというケースを経験しているので、念のため Real Sky で調べた。該当位置に天体がないことを確認してから測定結果を洲本と argo-comet に送った。観測室下の準備室には朝日が射し込み眩しくてかなわない。
カメラチップの予期せぬ氷結で余計な時間を食われ、徹夜になってしまった。もともと睡眠不足のうえに徹夜、しかも昼からは大阪支部例会である。これはきついぞ。
6 時頃簡単な食事をとり、11 時まで眠る。体力の回復はほとんど感じない。重い体を引きずって大阪支部例会へ。
先月アフリカで見られた日食の話題で賑やかだった。参加者がいつもよりずっと多いようだ。こちらいつもの如く画像を供覧してオシマイ。例会後の二次会(喫茶)が終わった 18 時頃には、もともと悪い胃がさらに悪化した模様。
津村さんがいたので張り付いていろいろ話せたのは収穫であり、楽しかった。実におもしろい方である。
8 月は休会。9 月 16 日は例会後に中野主一氏のお祝い会がある。今から楽しみである。(会員でなくても参加できるので興味がおありの方は是非どうぞ)
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画面上にはいかにも彗星らしくぼんやりしたコマが見えるが位置測定ソフトにかけるとその光学重心がまるでわからない。7 フレームのうち一つだけにそれらしいものを見つけ、測定したら残差 1 秒以内に収まった。DC = 0 とはこれのことか。
光度は 15 V。その頃の他観測者達の報告値が 13 V 位だから随分暗く見積もってしまうことになる。先日の C/2001 A2 もそうだったが僕の測定値はいつも暗い目に、コマ視直径は小さめに出る。恐らくコマ周辺の微光部分が空の明るさに埋もれてしまうのだろう。観測目的を彗星のバンド別測光から何か他のものに変えるべきかもしれない。
今夜の観測対象天体なし。しかし珍しい晴れ間なのでなにかせねばもったいない。ただ、地平付近の透明度が極めて悪いため望遠鏡を子午線付近の赤道帯に向けて数コマ。黄道から随分離れているが、小惑星でも引っかからないかと期待してのことだがそう簡単に見つかるわけもなし。
今度は超新星が写らないかと NGC 6384 を撮る。ステラナビゲーターによるとこの銀河は 10.6 等と明るく、視直径 6' とのことだがとてもそのようには見えない。せいぜい 1' 程度。やはり空が悪い。
C/2001 A2 前調べによると、26 時過ぎから観測可能。27 時半には薄明が始まるので早起きというよりは夜更かしの観測となる。これまで 9 等より明るい彗星を今の機材で撮影したことがないので楽しみである。
ひと月近く観測室を整理していなかった天罰てきめん、チップに霜が降りた。一旦常温近くまで戻し、改めて-15℃へ冷却し直す。
地平線近くは赤く染まっていて透明度は最悪。明け方に近いほど観測条件はいいのだが体がもたないので低空から撮像開始。思ったより貧弱な姿は空が悪いせいだろう。
標準星野を撮る段になって曇ってしまう。またか。諦めてフラットを撮り、後かたづけを始める頃晴れだした。もはや身体が動かず。
ブリンク機能はバックの恒星が揺れないので非常に重宝する。一方、読み込んだ画像が鏡像になったりもする。
長谷川一郎博士の講話は一年前の Nature 誌に掲載されたという月面に流星が落ちて輝くという話。
8 月は休会だが、9 月は中野主一氏の『太平洋天文学会、アマチュアアチーブメント賞受賞』お祝いの会が催される。一度ご挨拶でも、、、
2001 KR1 予報光度 15.8 V だが、120秒露光で写らず、180秒露光でもよく分からない。
後日リリースされた Astrometrica Windows 版でのブリンクはバックの恒星が動かないので移動天体を見つけるには具合がよい。カメラ制御兼画像処理ソフト・MaxIm DL では追尾不良による恒星のブレが出るので暗い天体は写っていても分からないことがある。さて、この画像を調べてみると予報位置近くに予報どおりの動きを見せる微光天体があったが暗すぎて DOS 版の Astrometrica では測定することができなかった。
同一写野内に、北東へ移動する光度 18.5 I の微光天体らしき像があった。MPChecker で調べても付近に KR1 以外の小惑星はない。すわ新天体かと思ったが、シンチレーションの影響で微光星がちらついているだけかも知れず、Real Sky を調べるとその位置に確かに微光星が存在する。報告せず。
2001 KP41 予報光度 15 V。天の川に埋もれ、移動天体確認ならず。画像は消去してしまった。(新版 Astrometrica で見つかったかも知れない)
C/1999 T2 B, V, R, I, C band にて撮影。
1999 KW4 14 等級まで落ちてきた。速度も随分遅い。
比較星野を撮るとき曇ってしまった。かろうじて B band のみ撮影。他のバンドは光度測定不能ということになる。
これまでにカラー合成した彗星を眺めると、分裂直後の C/2001 A2 や太陽に接近中の 45P は青く、12 等級と比較的明るい 24P は緑色、3.5 天文単位の遠方にいる C/1999 T2 は茶色に見える。同一の彗星を追跡し、色指数を調べれば面白いだろうがそのような観測には口径 30 センチでは難しい。暗い空と 60 センチは必要だろう。せっかく始めたバンド別観測だが、14 等級クラスの彗星では測定誤差が随分大きく観測の意味がないと思われる。
2001 JM1 これも特異小惑星である。R, I band 120 秒露光で写ったり写らなかったり。なんとか測定はしたが誤差が大きいかも知れない。光度は 17.8 R。このあたりがウチの限界か。
1999 KW4 随分明るく、速くなってきた。光度 11.0 V, 10.5 R。地球との距離は 500 万キロ。
「痒いところに手の届く」ステラナビゲーターで動きをあらかじめ見ておき構図を決める。最初と最後を 60 秒露光で線状に写し、間は 5 秒露光で位置精度を上げる。1 分間隔で撮影し合成すれば面白い写真になる。
29P V, R, I band 240 秒露光、C band 120 秒露光。手違いがあってダークフレームを撮り直す必要が生じた。
1999 KW4 夜明け前の低空(地平高度 10 度)に発見!I band で 23 コマ撮影する。光度はおよそ 15 等。これを観測した人はまだいないかも知れないのですぐ測定し、洲本へ報告した。徹夜明けで疲れたので昼前まで眠る。
これまで撮りためた画像のプリントと今朝の特異小惑星画像も急遽印刷して OAA 大阪支部例会へ二年ぶりの出席。観測をはじめたので今後恐らく常連となるだろう。
今回の話題は長谷川一郎博士による先月の彗星会議の紹介と感想。Trans Neptunian Object についての話。伊賀上野の田中氏と私による CCD 画像供覧など。
45P 本田・ムルコス・パジュサコバと Landolt 比較星野を B, V, R, I band で撮影する。随分拡散している。
2001 HC 180 秒露光で写らない。高度が低いせいか(32度)暗いのか軌道要素が悪いのか。
C/2000 K1 V, R, I, C band 240 秒露光で写らず。
2001 HC 月齢 11 の明るい月が離角 25 度と近く、120 秒露光で目的天体は写らず、180 秒露光ではオーバーとなる。バンドはすべて赤外。
C/1999 T1 非常に暗い。このような月明の中で観測をやろうというのがそもそも間違ってるようだ。CCD は公害に強いという宣伝は大げさすぎる。CCD といえども空が暗いに越したことはない。
「MPC Observatory Code 340 が付与された。氏名、住所、電話番号を日本語で教えるように」といった内容が英語で書かれたメールだった。妙な感じ。ともあれ、ウチの観測所が天文台と認められたわけで嬉しい限り。
NEO のように地球に極端に近づく天体の位置測定結果は最初の報告時に送る観測所の経緯度、海抜が間違っていると系統的にズレるはずで、間違った報告をすればこっぴどく叱られるという噂を聞いていたからどうやら観測所位置に大きな間違いはないようで一安心。
ちなみに経緯度は登山用の携帯 GPS で求め、海抜は国土地理院の一万分の一図で自宅近くの「92 メートル地点」を見つけてそこまで出向き、これまた登山用の高度計(精度・5 メートル)や家の図面やらを検討して求めたものである。後に購入した数値地図・25000(通常の 2.5 万図をスキャナで取り込んだようなもの)を専用ビューアーで開くとカーソル位置の経緯度を表示する。これによると GPS で求めた経緯度ともに 1"(約 10 メートル)の誤差が出るのだが、この程度の誤差は許容範囲らしい。
さて、同小惑星は今日も写るかな?
2001 GQ2 21時に発見。ちょっと暗いようである。動きは 25 日よりさらに速い。あらかじめステラナビゲーターで動きを調べておいたため構図決定に手間取ることなく、13 コマ撮影した。今後急速に暗くなるのでこれ以上の追跡は無理だろう。この頃地球に最接近したそうで、距離は 270 万キロ。月までの距離の 7 倍程度。測定も済ませた。二夜の観測分を明日洲本へ報告しよう。
21 : 15 頃一コマ撮っただけで曇ってしまい観測中断。ゴソゴソしているうちに晴れてきたので夜半過ぎ観測再開。
予報位置にそれらしい天体はなく、しばらく同じ構図で撮影を続けていると 120 秒露光で線状の天体が画面東側から現れた。ふーん、これが Near Earth Object かと感心しながら露光時間をいろいろ変えて撮影を続ける。小惑星の動きが速すぎるので一旦構図を変え、短時間露光と長時間露光を組み合わせて全部で 50 コマ以上撮影した。
V 光度 11.2 等級、コマサイズ 0.8'、尾は p.a. 50 度に微か。比較星表は Tycho。
45P 本田・ムルコス・パジュサコバと比較星 Landolt 97 351 を V, R, I band で撮影する。高度 20 度から10 度へ。
04.07 の 45P 測定位置を中野主一氏へ報告する。洲本への報告はこれが初めて。
Landolt 星野 R.A. 09 h 56m, Decl. -00 21' を U, B, V, R, I band で撮影する。チップ温度 -15℃、240 秒露光。高度 45 度。
74P V, R, I band 240 秒露光とフィルター無し 60 秒、120 秒露光。移動天体は認められない。
ドームスリットを閉じ、室内のライトを点灯してフラットフレームを撮影する。20,000 カウント程度の画像を得るのに必要な露光時間は以下のとおり。U band の感度が高すぎる。どうもおかしい。
U : 2.5 sec B : 90.0 sec V : 20.0 sec R : 7.0 sec I : 2.0 sec
短時間露光で数コマ撮影し、ブリンクさせると恒星のズレがよく分かる。これを利用する。
望遠鏡を子午線付近の赤道帯へ向けると恒星は北へズレていくので極軸を東へ、調整ボルト1 / 2 回転分・2 回回すと今度は北へズレたため西へ 1 / 8 回転回すと西へズレるのみとなった。東西方向は概ね完了。追尾速度を僅かに速めて作業完了。
U band , I band の画像が非常によく似ている。U band では何も写らないはずなんだが、、、L band とはカラー合成に使うためのフィルターらしいが紫外域と赤外域をカットする。これの用途はないだろう。デジカメのレンズを保護するケンコー製 MC Protector を使っているベテランがいるので同じフィルターを買ってきて入れ替えることにしよう。
冷却温度を - 30℃に設定し、240 秒間の露光を行ってソフトウェアの表示するチップ温度を観察すると、露光開始後 30 秒から35 秒までの間直線的に温度が上昇し、-26℃にまで達する。その後ゆっくり下降に転じ、240 秒後には -31.4℃にまで下がっていた。三度実験し、240 秒間の平均温度:-28℃から -28.8℃が求まった。
ダークフレーム撮像の際は温度変化がないようなので、240 秒露光のライトフレームに対しては -28℃と -29℃のダークフレームがあればよいことになる。ベテランの助言に従い、各温度 4 コマのダークフレームを撮り、メディアンを作成してマスターダークフレームとする。
昨年 9 月に購入して僅か 2 ヶ月で霜が降りたカメラなのであまり温度を下げることができないかも知れない。そのため冷却温度・露光時間を変えて大量のダークフレームを撮像。かなり時間を要する作業となった。
珍しく透明度が非常によく、C/2001 A2 が増光したそうなのでこいつを狙う。
V (120 sec), R (120 sec), I (120 sec), B (120 sec), U (120 sec), L (060 sec) band の順に撮影。彗星の高度は 35 度から28 度へ。
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