No.041 <比良>葛川越溯行


エアリアマップのガイドによれば葛川越(かずらがわごえ)は今でこそ廃道同然であるが古くは村人たちが比良を越えた由緒ある道であったとのことで、その歴史的な道を歩くことにした。
1993.11.07.Sun.曇りときどき小雨

0712 (130m)木戸集落発 打見山登山道を登り湖西道路をくぐって右折し舗装道路上を北へ進む。大物からの道と合流左折し林道を登る。

0754 (330m) 中谷出合
0800 発 右尾根道へ。よく踏まれたいい道である。大岩谷方面への分岐は 2.5万図によると標高 470m である。途中それらしい分岐があったが手元の高度計はまだ 440m を指していたし、入口付近が倒木でふさがれていたので通過する。

0824 (510m) まだ分岐は現れずどんどん尾根道を荒川峠へ向かって登って行く様子なので引き返す。

0829 (455m) 先ほどの分岐が正しかったようだ。ここから左へ。

0843 (490m) 右岸崩壊著しい。

0846 (495m) 大岩谷本流に出る。目立つケルンが 2 つある。
0854 発 これより先は両岸からの土砂崩れの真ん中にガラガラの河原があるといった感じでけっこう水量も多く歩ける場所があまり無い。渓流靴の方がよかったかも知れない。あまり濡れないようにゆっくり登って行く。大した滝もなく沢登りとしての面白味はなさそうだ。岩はほとんど御影石で出来ているようだがときどき石英の塊が転がっている。水晶でも落ちていないか?

0919 (560m) 10m 程の滝があって遠目にも登りにくそうだったので右岸へ登る。滝をやり過ごしてから河原へ降りる際に自分の左手で落とした石が頭を直撃。一瞬クラッと来たが傷や出血もなく、タンコブ一つで済んだのはなによりであった。今後谷歩きにはヘルメット必携とする。

0938 (635m) 左からの流れが多くこれが本流かも知れないが目的の葛川越方面より随分南を向いているので右の渇れた沢を選ぶ。ところどころ水が湧いたように流れている場所がある。標高 600m 付近に荒川峠へ向かう沢がほぼ直角に分岐しているはずだがそれらしいのは見つからなかった。

0950 (670m) 水がほとんど無いのに沢の形状を成しており、ところどころ立派な水無し滝がある。このあたりもやはり御影石でできた岩がきわめて脆く慎重な登攀を要する。数ヶ所どうしてもスタンスのとれないところがあって両腕 2 点支持でえいやっとよじ登る。

1010 (750m) 振り返るとびわ湖が見える。
1020 発 水の無い沢を登り続ける。

1032 (830m) 沢は右へ急カーブし葛川越方向からだいぶそれてしまう。しかし左はヤブである。エアリアマップのガイドによれば大岩谷を縫うようにして葛川越へ通ずる道があるらしいがまったくそんな道は見つからない。目的を沢詰めに変更し右の廊下状水無し沢を行く。この沢はほとんど北に向かっている。

葛川越は北は烏谷山、南は比良岳に挟まれた鞍部であるのでこのまま進めば烏谷山へ向かって 100 メートル以上の標高を稼がねばなくなる羽目に陥るがやむを得ない。やがて沢は終り、左の薮に突入する。この季節の薮は夏ほど凶悪ではないのが救いである。

1100 (975m) 薮の中で小休止 眼鏡が曇る。体中から湯気が出ている。
1115 発

1119 (995m) 薮が隅笹に変わったと思ったら縦走路に出た。ほっとする。烏谷山は標高 1070m 程なので北へ 10 分も登ればピークが踏めるのだが当初の目的は達したので予定通り南へ向かう。

1125 (940m) 葛川越の標示が有り、びわ湖側への降り口もあった。よほどここを降りて道を確かめてやろうかと思ったがどうせ大岩谷に合流して後は道がわからなくなること必至なので今後の課題とする。

1138 (1025m → 1050m 修正) 比良岳 広い窪地のような山頂である。眺望はないが風も弱いのでここで弁当を食べる。食べ終わる頃小雨が降り始めた。
1205 発 平坦な道を木戸峠へ。

1227 (980m) 木戸峠
1230 (975m) キャンプ場 屋根の付いた炊事場の隅に座り込み、湯を沸かしてインスタントカプチーノを作る。レギュラーコーヒーもいいがこれも簡単でいい。

1310 発 木戸峠でラーメンを煮ている人に出会いしばらく話す。こんな風の強いところで無理しなくてもと言うと「キャンプ場は北向き、ここは南向きだからこちらの方が暖かいのだ」と言っていた。面白い人に出会うものだ。

1325 (970m) クロトノハゲ

1347 (745m) 天狗杉 見事な大木が道の真ん中に立っている。

1435 (135m) 木戸集落

歩行時間 0536
休憩時間 0146
合計時間 0722


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