No.055 <大峰>大普賢岳


1994.04.23.Sat.雨

メンバー:桜井

天気予報では低気圧が今夜から明朝にかけて接近するらしい。

1340 阿倍野橋駅発 吉野行き特急 先月と同じ便。
1451 大和上市駅着
1525 大和上市駅発杉の湯行きバス 先月と同じ便。今回は荷物料金なし。その時の係員の気分次第?
車窓からの眺めはなかなかのものである。杉の濃緑に山桜、ツツジのピンク、コブシの白。眼下には吉野川の流れが美しい。しかし、進むにつれて胸苦しさを覚える。
1625 杉の湯着 ヤマブキの説明立て札がある。この辺りにはヤマブキが非常に多い。
1630 バス乗り継ぎ。柏木を通過、、、
雨が強くなってきたので車内でカッターを脱ぎ合羽上下とショートスパッツを用意する。
1723 和佐又口着 傘をさして標高差 400 メートルの単調な林道を歩く。道ばたには開き過ぎたフキノトウが無数に顔を出している。タラの芽も少し見つけた。突然小さな崖崩れが 10 メートルほど前方に発生。たじろぐ。
1813 和佐又ヒュッテ着 ヒュッテの中には桜井さんがいた。外から手を振る。ヒュッテに入って合羽を脱ぎ、汗を拭いてからヒュッテのご主人と奥さんに挨拶する。

宿泊客は全部で 4 名。
夕食はイノシシ肉の味噌鍋。奥さん曰く「山取りの肉ですよ」桜井さん「え?山鳥。これが?イノシシでしょ」こりこりとしてなかなか旨い。初めて食べるわさびの茎のお浸しも旨かった。ヒュッテの奥さんは「ウチは山小屋ですからごちそうは出ませんよ」などと謙遜されるが、こんなご馳走にはなかなかありつけない。
桜井さんは今日は飲まないようで、21 時も過ぎたので就寝した。
宿泊料金 6000円。ご馳走、フロ付きでこれは安いと思う。家族連れにも良さそうである。
1994.04.24.Sun.霧雨

0600 起床 用意された食事を済ませ出発の準備。霧雨で山は見えない。
0710 和佐又ヒュッテ発 先月、深夜に救助隊が続々登っていくのをただ歯痒く見ているばかりだった同じ道を登る。最初の鉄梯子を過ぎてしばらく行くと日本岳南側、垂直な断崖の一番下が彫り込まれたようになっている岩小屋が何ヶ所もあって、仏像や賽銭箱が設置されていたりする。
0810 石の鼻着 ひと休み。
0820 発 標高 1600 メートル付近に焚火の跡を確認し、先へ進む。わかたさんの滑落箇所を探しながら登るがはっきりしないため、一旦頂上まで登ってしまうことにする。雪はさすがに少なく、小普賢岳から先の北斜面に僅か残っている程度である。氷結箇所は少ない。
0856 大普賢岳(1779m)着 雪はない。

【頂上にて】

0925 発 下る。
0945 焚火跡 先月 19 日、わかたさんの遺体と救助隊が寒い一夜を過ごした場所に私は線香を、桜井さんは日本酒を供えた。

【焚火跡】

焚き火跡周辺を歩き回り、救助隊の降り口と思われる箇所を見つけた。山ヤなら決して使わない荷造り用ロープが散乱している箇所である。第一次救助隊(林業等に携わる地元の方々)のものと思われる。雨が強くなってきた。

1035 発 途中、笙の窟の水場で 2 リッターほどポリタンに頂く。
1135 和佐又山(1344m)着
1200 発
1215 和佐又ヒュッテ着 持参の昼食を摂る。
1300 発
1340 和佐又口バス停着 空が晴れてきた。

桜井さんは終始先を歩いていたが、危険個所ではいちいち立ち止まって私が通過するのを見ていてくれた。

 歩行時間 0351
 休憩時間 0239
 合計時間 0630

1406 杉の湯行きバス乗車
1612 大和上市から阿倍野橋行き急行に乗車する。
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