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No.133 <大山>矢筈ヶ山

1999.10.10.Sun.快晴

0300 起床

0404 出発 中国自動車道は早朝にもかかわらず車が多い。勝央 S.A. にて給油。津山付近では気温 4 ℃の表示あり。随分冷えるものだ。米子道に入り湯原で降り、あとはカーナビ任せ。池から湯気が上がるのを見る。蒜山高原を通過したようで、うむなかなか良いところ。
0740 一向ヶ平着 広々した駐車場、東端の少なくとも午前中は日陰になる場所に駐車し身繕い。

0800 発 大きな V 字谷右岸の林道を下る。初っ端から道を間違えることが多いのでエアリアを開いて確認。ふむ、吊り橋は確かにこの先。右手に見える飯盛山を時計回りに巻くわけか。まもなく吊り橋を渡り緩い登りが続き、以前たにけいさん、すずのこさんに案内して貰ったときのことを思い浮かべながら歩き続ける。確か大山館で用意して貰った弁当を広げたのが出発して間もなくだったのでその場所を探しつつ進む。

0900 一休み
0905 発

大山滝の休憩所に大勢のハイカーがいる。杉林の谷道を行くと大山滝を見下ろす場所にきた。なんでもないトラバースで滑落者があったとあのとき聞いた場所はここではなかったか?支流を幾つも超えてやがて尾根道に変わると傾斜が増して半年ぶりの山歩きに重荷が堪える。テントを張る予定の大休峠には水場がないはずなので担荷 17 キロのうち水が 6 キロである。500 cc のペットボトル二本とオニギリ五つはコンビニのポリ袋に入れたまま右手で下げ歩いている。休憩の時にザックを開けなくて済む。ヘビ発見。さっさと逃げていったので種類は不明。
1040 そろそろ尾根道が苦しく一休み。コンビニで買ったおにぎりを二つ食べる。ちょうど南東に開けた谷を見下ろす場所で、通りかかった人から「変わった場所で食事ですな。日がきつかろ」
1050 左手に大山頂上付近の岩場が見えてきた。スギの代わりにブナが多くなる。赤い実をつけた木があるが名前など分からない。

大休峠まで 600 メートルの標識があっておやもうおしまいか。この付近に水場を発見し、愕然。塩ビパイプで蛇口みたいにしてあるのが上下二ヶ所。上はチョロチョロでここから水を溜めるには根気が必要だろう。下は勢いよく流れているが掬うのが難しそう。
1020 大休峠 多くのハイカーが休憩している。以前来たとき目を付けていた避難小屋南にあるブナの大木横にテントを張る。根っこにさえ気をつければ土は腐葉土のごとく軟らかくてペグを刺すのに手のひらで充分。このテント、何年ぶりの使用になるかな?台風に吹かれた西穂山荘キャンプ場以来かも。

避難小屋に入って帳面を眺め少し書いておいた。床の上には大きなザックが一つ。持ち主はどこにいるのか?どこに泊まるつもりか?
テントの横でのんびりしていると大きなザックを担いだ夫婦連れが到着して「うーん、困った」といった風情。お先にテン場を確保してしまいスンマヘン。その人はしばらく周辺をウロウロしてから避難小屋に近いところに赤いテントを張った。

朝が早かったのでサーマレストを広げて昼寝の体勢にはいる。タオルを眼に掛けないと眩しくて休めない。
冷たい風の音に目が覚めた。天気はいいが随分風が強くなっている。雨ではなかった。天気予報では明日以降降水確率 50 パーセントとのことで、予想どおり体力は落ちているし靴ズレまでできかかっているため明日に予定していた甲ヶ山往復を早めることにした。尤もこの時刻では矢筈ヶ山止まりになろう。

1245 サブザックを担いで出発 急登を越えると平坦な道がしばらく続き最後の急登を終えて矢筈ヶ山頂上。
1325 矢筈ヶ山 ここもハイカーが多い。一向ヶ平あるいは川床から甲ヶ山をピストンする人が多いらしい。まず眼にはいるのが小矢筈ヶ山と甲ヶ山である。アルプスを思わせる岩稜の道。その向こうは日本海。港などが見えるが霞んでいて遠望は利かない。烏ヶ山は探すまでもない。蒜山三山を同定。次に大山から振子山、野田ヶ山へと続く稜線と親指ピークも確認できた。

【烏ヶ山(左) と 大山(右)】

1425 発 充分展望を楽しんで下山にかかる。
1455 大休峠 今日のお勤め終了。降りてきたら大きな黄色いテントが張ってあった。

エアリアを眺めつつ残る行程を考える。前回の逆ルートを辿り、天狗ヶ峰をピストンするというものだが天候と体力を考慮して無理は避けることにした。マップを見て考え込んでいる間、赤トンボがテントや膝やマップの上に遠慮なく羽を休める。

さて、そろそろ夕食である。定番のα米に水を入れ(お湯で 20 分、水で 60 分とのこと)一時間待ってからコンロを取り出しフリーズドライの牛丼を作る。できあがった冷たいご飯にこれをかける。うーん・・・自然の中でとはいえお世辞にも旨いとはいえない。α米は茶碗に軽く三杯分とのことで、アルプス小屋泊まりではご飯をその程度お代わりすることもあるし残してもしょうがないので全部食べたのが間違い。胃にもたれて翌朝まで気分が悪かった。

ブナの根本でのんびりする。雀くらいの大きさでとても速く集団で飛ぶ鳥がいる。かなりの数。飛び方がおもしろく水中を泳ぐペンギンにそっくり。

1800 まだ早いがシュラフに潜り込んでラジオを聴く。やはり天候が思わしくない。風も強くなる一方。
夜中の 1 時、3 時に少し目覚めただけでぐっすり休む。枕が悪かったか頸部の筋を違えてしまった。


1999.10.11.Mon.晴れ

目覚めたときはまだ暗く風の音が不気味で明るくなるのを待つ。
0600 起床 昨日の夕食がまだ胃に残っているみたいでクラッカー数枚だけで済ませる。テント、フライ共に露は付かず後かたづけが楽だった。

0730 避難小屋内に泊まったらしい集団と赤テントのご夫婦が朝食を摂っている間に出発。不要の水 4 リッターを捨てて荷を軽くする。

0800 ちょっと空腹感を覚えたので残るオニギリ二つを食べる。
0810 発 晴れ間が増えてきた。大山頂上には雲がかかっている。空荷で上がってくる子供達と擦れ違う。矢筈ヶ山くらいピストンするつもりだろうか。

0835 大山滝 テーブルなどがある。急いでもしょうがないので一休み。このあたりは杉林なのに大型のドングリが落ちている。見上げると細いブナ(?)があった。
0855 発 すぐ吊り橋に出て林道を歩く。「監視」の札を着けた車が泊っていておっちゃんがお地蔵さん(?)の掃除をやっている。

「大休からか?タケはあったか?」
「・・・はあ???」
「マイタケか?」(そうか、キノコのことか!)
「いえ、植物に詳しくないので分かりませんでしたわ」

あと避難小屋に泊っている連中のことを聞かれた。あそこに泊るには届けが必要なのか?
さらに林道を進むと程なく一向ヶ平キャンプ場に出た。

0930 一向ヶ平 随分と整備されたキャンプ場、水洗トイレまである。車に荷物を積み、靴を履き替えてからおみやげを買って帰途に就く。

来た道を帰るのも面白くないので船上山から大山寺方面を回ることにした。舗装されているが狭い急カーブの連続で気を使う。カーブでずいぶん長いヘビに気づいたが間に合わず轢いてしまった。合掌。

「ハンバーガー」のように見える船上山、前回お世話になった大山館付近を通過し溝口 I.C. から高速道路に入る。

【船上山】


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