2008年02月04日
C/2008 C1 (Chen-Gao)
2月1日に発見されNEO Confirmation Pageで確認観測待ちになっていた移動天体であるが、2月3日の午後入って来たIAUC 8915でC/2008
C1 (Chen-Gao)と名前が付いたことが知らされた。
200mmの写真レンズにデジカメで撮像された画像から発見されたと記載されていたので明るいことを期待して早速観測を行った。
写してみると期待したほど明るくはなく、捜索時の30秒露出の画像ではごく淡い遠くの銀河かノイズのようなイメージである。本当にそれが彗星であるのか確信が持てなかったので2枚の画像をアニメーションさせてみたところ、高速に東に移動していたのでやっと確認できた次第。
その後1分露出で8枚撮像した。現在ケフェウス座にあり速い速度で東に移動している。まだ暫定放物線軌道しか計算できないが、このままいけばカシオペア座を横切りペルセウス座に至り、現在注目されているホームズ彗星のすぐ脇をかすめて冬の天の川を南下するだろう。
精度のよさそうな位置測定を3つだけMPCに送信した。
約1時間の移動の様子
200mmの写真レンズにデジカメで撮像された画像から発見されたと記載されていたので明るいことを期待して早速観測を行った。
写してみると期待したほど明るくはなく、捜索時の30秒露出の画像ではごく淡い遠くの銀河かノイズのようなイメージである。本当にそれが彗星であるのか確信が持てなかったので2枚の画像をアニメーションさせてみたところ、高速に東に移動していたのでやっと確認できた次第。
その後1分露出で8枚撮像した。現在ケフェウス座にあり速い速度で東に移動している。まだ暫定放物線軌道しか計算できないが、このままいけばカシオペア座を横切りペルセウス座に至り、現在注目されているホームズ彗星のすぐ脇をかすめて冬の天の川を南下するだろう。
精度のよさそうな位置測定を3つだけMPCに送信した。
約1時間の移動の様子
CK08C010 C2008 02 03.43554 23 14 26.04 +62 09 22.5 D70 CK08C010 C2008 02 03.46726 23 14 37.90 +62 09 17.0 D70 CK08C010 C2008 02 03.48012 23 14 42.76 +62 09 14.4 14.6 T D70
2008年02月03日
17P/Holmes
ペルセウス座β星の近くをゆっくり移動中である。眼視観測者によると5.5等と報告され、肉眼で観測することは困難なほど暗くなってきた。
下の画像の中央付近にある少し拡散した天体がホームズ彗星の核である。核光度は15.8等と測定した。今でも大きなコマがあるはずなのだが、横幅が17分角の画面を覆っているのだろうか。しかし良く見ると画面の半分以上がごく淡いながら楕円形に白っぽく写っているので、これがコマなのかもしれない。
下の画像の中央付近にある少し拡散した天体がホームズ彗星の核である。核光度は15.8等と測定した。今でも大きなコマがあるはずなのだが、横幅が17分角の画面を覆っているのだろうか。しかし良く見ると画面の半分以上がごく淡いながら楕円形に白っぽく写っているので、これがコマなのかもしれない。
0017P C2008 02 03.48875 03 18 57.95 +39 51 10.5 D70 0017P C2008 02 03.48992 03 18 57.93 +39 51 10.1 D70 0017P C2008 02 03.49094 03 18 58.04 +39 51 09.0 15.8 N D70
2008年01月06日
C/2006 S5 (Hill)
ふたご座とかに座の境界付近で最大光度に達したところを観測した。高度が45度と少し西に傾いたことと、大気がかなり乱れていたので画質が悪くなった。右方向(西北西)に2'程度の尾が伸びていることがわかる。
全光度は14.1等であった。これから徐々に暗くなるだろう。次に太陽に近づき明るくなるのは960年後のことである。
全光度は14.1等であった。これから徐々に暗くなるだろう。次に太陽に近づき明るくなるのは960年後のことである。
CK06S050 C2008 01 05.76492 07 52 23.41 +17 53 01.7 D70 CK06S050 C2008 01 05.78560 07 52 22.85 +17 52 56.3 D70 CK06S050 C2008 01 05.80244 07 52 22.27 +17 52 51.4 14.1 T D70
29P/Schwassmann-Wachmann 1
12月30日にアウトバーストを起こしたとの情報が入ったので9ヶ月ぶりに望遠鏡を向けてみた。たしかに15等級だったものが13等級まで明るくなっている。コマは丸くはなく、貝のような形に写っている。これはコマではなく、向こう側に伸びている尾なのだろうか。
0029P C2008 01 05.64685 06 02 00.08 +30 38 50.0 D70 0029P C2008 01 05.65346 06 01 59.82 +30 38 49.7 D70 0029P C2008 01 05.65538 06 01 59.77 +30 38 49.4 13.2 T D70
2008年01月05日
110P/Hartley 3
前回の観測では冬の天の川の中にあり賑やかだったが、今回は天の川を抜け出しおうし座の方向に移動しつつあるので恒星が少ない。これから再び冬の天の川の方向へ移動する。
1等ほど明るくなって15.1等(全光度)と測定した。現在最も明るい時期である。4月には17等級に突入しそうなので私の機材では観測が難しくなるだろう。
1等ほど明るくなって15.1等(全光度)と測定した。現在最も明るい時期である。4月には17等級に突入しそうなので私の機材では観測が難しくなるだろう。
0110P C2008 01 05.61861 05 01 29.79 +29 12 06.6 D70 0110P C2008 01 05.62183 05 01 29.66 +29 12 05.6 D70 0110P C2008 01 05.62779 05 01 29.42 +29 12 03.0 15.1 T D70
93P/Lovas 1
さんかく座のM33の近くを移動しているところを観測した。全光度は14.0等で前回より明るくなっている。尾はよくわからない。今後徐々に暗くなってゆく。
0093P C2008 01 05.56994 01 27 21.45 +28 42 03.4 D70 0093P C2008 01 05.57071 01 27 21.56 +28 42 02.7 D70 0093P C2008 01 05.57341 01 27 21.90 +28 42 03.5 14.0 T D70
8P/Tuttle
前回の観測では非常に暗く写っていたが、その後どんどん明るくなってゆく観測報告が入ってきていた。現在最大光度になっていると思われるので撮像してみたが、前回とは別物のように明るい。全光度は8.3等と測定したが、眼視観測者によると5等級で観測されていて、肉眼で見えていると言う報告もある。
2枚目の画像は強烈な画像処理を行ったものであるが、コマの直径は9'もあり、北(上)に向けて太い尾が伸びていることがわかる。カラーで撮れば美しかったことだろう
強調処理した画像
2枚目の画像は強烈な画像処理を行ったものであるが、コマの直径は9'もあり、北(上)に向けて太い尾が伸びていることがわかる。カラーで撮れば美しかったことだろう
強調処理した画像
0008P C2008 01 05.56153 01 51 54.78 +07 58 23.8 D70 0008P C2008 01 05.56267 01 51 55.06 +07 58 08.3 D70 0008P C2008 01 05.56431 01 51 55.33 +07 57 45.9 8.3 T D70
50P/Arend
アラン周期彗星を初めて観測した。すでに暗くなりつつあり16.4等(核光度)と測定した。尾は写っていない。あと1ヶ月もすると17.5等ほどになり私の機材では観測が困難になるだろう。
0050P C2008 01 05.54646 02 13 56.11 +43 51 24.5 D70 0050P C2008 01 05.54870 02 13 56.25 +43 51 22.5 D70 0050P C2008 01 05.54975 02 13 56.35 +43 51 21.4 16.4 N D70
17P/Holmes
拡散しつつあるホームズ彗星であるが、眼視観測者による全光度は3.9等~4.1等程度で報告されており、かなり穏やかな減光という印象だ。今夜は月明かりの無い夜で、冬の天の川がどうにか見られる透明度である。小さな双眼鏡で楽に見つけることができた。ただ以前のような”白い雲が浮かんでいる”という感じではなく、双眼鏡を動かしたときに、なにかあるなあと感じる程度で、固定するとその存在に気づかないかもしれない。
CCDによる画像は下の通りである。画像の横方向の画角は17'である。コマの視直径が60'~80'と報告されているので、ごく中心部しか捕らえていないことになる。矢印の先にあるぼ~っとしたものが彗星の核で、核光度は15.5等。コマは画像全体を覆っているので月明かりの明るい空で撮像した感じに写っている。
CCDによる画像は下の通りである。画像の横方向の画角は17'である。コマの視直径が60'~80'と報告されているので、ごく中心部しか捕らえていないことになる。矢印の先にあるぼ~っとしたものが彗星の核で、核光度は15.5等。コマは画像全体を覆っているので月明かりの明るい空で撮像した感じに写っている。
0017P C2008 01 05.52921 02 59 33.11 +43 23 11.1 D70 0017P C2008 01 05.53071 02 59 33.13 +43 23 09.9 D70 0017P C2008 01 05.53313 02 59 33.20 +43 23 08.6 15.5 N D70
2007年12月02日
17P/Holmes
月が東の低い山から昇ってくる0時30分までどうにか観測できた。まるで透明度の悪い満月の夜に14等級の彗星を撮像したかのような画像になった。他の観測者からは、この日、コマが50'近くあることが報告された。この画像は横幅が17'なので、コマの中心部のごく一部しかカバーできていない。全体的に白いのは空が明るいのではなく、全体が彗星のコマで埋まっているのだ。これだけ巨大な彗星は珍しい。
肉眼でも見えていて、近くにあるペルセウス座二重星団の半分程度の印象だ。双眼鏡では丸くて白い、かなり淡い雲状に見える。月が昇ってきたら見えなくなる感じだ。
肉眼でも見えていて、近くにあるペルセウス座二重星団の半分程度の印象だ。双眼鏡では丸くて白い、かなり淡い雲状に見える。月が昇ってきたら見えなくなる感じだ。
0017P C2007 12 01.60291 03 10 54.95 +48 52 17.3 D70 0017P C2007 12 01.60409 03 10 54.79 +48 52 16.7 D70 0017P C2007 12 01.63891 03 10 52.84 +48 52 00.0 14.0 N D70