トップページへ移動します

<2002年5月のひとりごと>



| HOME | 最新のひとりごと |


2002年5月31日(金曜日) 曇り
 【37000のキリ番を自分で踏んでしまった】
 あぎゃ、37000番だ。せっかくのキリ番を自分で踏んでしまいました。キリ番がきっかけでおつきあいが始まることも結構多いのですが、今回は残念でした。
 さっきまでFIND_ORBのWindows版を使って
C/2002 E2(Snyder-Murakami)という彗星の観測データからその軌道を求めようとしていたのですが、なかなか答えに近づきませんでした。観測データの数はある程度多いのですが、観測日が結構飛んでいるのでそれが原因かと思って、途中のデータを全部リジェクト(除外)して徐々にデータを追加してみたりいろいろやったのですがぜんぜん答えに近づきません。さんざん挑戦してもダメなのでふてくされて[Auto-Solve]っていうボタンをクリックして全自動で計算させてみました。すると画面がビカビカしながらたくさんの候補を計算し表示するのですが、途中で突然遅くなったのです。「はーー、ついにこいつめ疲れてきたか」と思っていたら、どんどん計算上の軌道と観測データとの差が少なくなってくるではありませんか。「あれ?」と言うまもなく双曲線軌道が表示されました。しかも結構いい線いってます。

Orbital elements:
C/2002E2
   Perihelion 2002 Feb 21.929099 TT
Epoch 2002 May 26.0 TT = JDT 2452420.5
q   1.467605             (2000.0)
                   Peri.    9.14346
                   Node   244.61805
e   1.0050850      Incl.   92.55896
From 216 observations 2002 Mar. 12-May. 29;
                           RMS error 2.248 arcseconds

「あれだけ手動でやってもダメだったのに」と思い、よーく画面を見ると木星の摂動項目がいつの間にかチェックされています。FIND_ORBはさんざん計算してもダメだったので勝手に木星の重力影響(摂動)を考慮して計算していたようです。そのときに計算時間がかかっていたのです。へー、なるほど、木星の重力がそんなに影響していたのか....。
 まだまだ軌道計算者の入門者にもなれない感じの私です。でもいつの日か、FIND_ORBよりも凄いのを作るぞ!
 『人工知能と遺伝的アルゴリズムを応用した軌道計算エキスパートシステム』などどうだろう。そんなもの需要がないって?いやいや、今後観測設備が充実して、日本でも一晩で100個くらい小惑星が発見されるようになると人手じゃあやってられないぞ(笑)。

2002年5月30日(木曜日) 曇りのち雨
 【独自ドメインはちょっと遅い】
 新しいサーバーは今までのより少し遅いですねって言われました。やっぱり?回線が細いのでしょうか。まあ、それをカバーできるような内容にすべくいろいろ考えてますのでお楽しみに。
先に注文していた本、
 『パソコンで見る天体の動き』 長沢工・桧山澄子著 地人書館
が6日目にして届きました。常微分方程式や連立微分方程式をコンピュータを使ってどうやって効率良く解くかということや、2天体が異常接近したときの特異点の解決方法などが具体的に書かれていて、Fortranのソースコードまで掲載されているので助かります。Runge-Kutta法なんか情報処理学会の論文でしか読んだことがなくて、一生使わないだろうと思っていたのですが、ご縁があってこの度本気で勉強することになりました(笑)。
 長谷川一郎著 『天体軌道論』が早く来ないかと待ち構えているのですが....。お店の人は「入手できるはずです」と言うのですが、本当に入手できるのだろうか?
 中野主一著『天体の軌道計算』は何回か読み返し、現在Fortranで書かれたソースコードを解読中です。Windowsで高速に動作するようにMicrosoft Visual C++で書き換えるつもりです。と言ってもMS-DOS用として書かれているので、OSに依存する部分はかなり作り込まないといけないですが。これを機にLinuxかFreeBSDに乗り換えようか(笑)。

2002年5月28日(火曜日) 晴れ
 【独自ドメインにてオープン!!】
 昨夜午前2時頃までかかってどうにか新サーバーに移転完了しました。二つのプロバイダーに分断されていたHPを一つにまとめて移転させるのは結構大変ですね。完成したと思ったらアクセスカウンターが表示されないし....。当たり前です(苦笑)。慌ててアクセスカウンターやアクセス解析の CGI を引っ張ってきて設置しました。
 CGIやASPが自由に勝手に利用できるのはうれしいです。彗星情報のページなんかデータベース化してASP(Active Server Pages)にすれば、目的別にいろいろな分け方で表示できますね。そしてデータベースに軌道要素も入れて、そろそろ観測できそうな彗星の一覧を色分けしてリアルタイムに表示すると役に立つかも。でも吉田誠一さんがそんなページ作ってましたっけ?
 関勉さんのホームページもこちら www.comet-web.net に移転させたいのですが、非常にたくさんの人たちにリンクしていただいてるのでどうしようか悩んでいます。その前に掲示板を探さなきゃ。

2002年5月24日(金曜日) 晴れ
 【変光星観測者達は大騒ぎ!!】
 5月20日9時40分に [V4641 Sgr outburst!!!] という英文のメールが飛び込んできました。
 なんじゃそりゃという人は以下のページをご覧ください。
http://member.nifty.ne.jp/naohito/vsolj_news/090.html
 学術的な内容のページはこちら
http://vsnet.kusastro.kyoto-u.ac.jp/vsnet/Xray/v4641sgr02.html
 そして今日は、10等級に達する閃光が観測されたと言うメールも入ってきました。ブラックホールの周囲を回るガスが強烈に発光し、まるでパルサーのように強い指向性のある光をいたる方向に放射しているのでしょうか。そして、たまたま地球方向に光が向いたときにビカッと閃光を放ったように見えたのでしょうか。
 11等級まで明るくなっているとのことなので、透明度が高くて月の無い夜だったら20cmの望遠鏡でもどうにか見えますね。1mくらいの公開天文台の望遠鏡だったらブラックホールによる光の瞬きが本当に見えるかも。1m級の公開天文台っつーたら、四国(西日本)では那賀川町科学センターしかないじゃないですか。ねえ堀さん!!
 それと、NHKさん!そこにある自慢の超高感度ハイビジョンカメラを国立天文台の望遠鏡に取り付けて長時間撮影してください!!
パルサーの回転を撮影したその技術があれば驚くべき発見ができると思うのですが。

2002年5月22日(水曜日) 晴れのち曇り夜雨
 【独自ドメイン取得申請しました】
 関さんのHPも私のHPもおかげさまで徐々に大きくなってきました。現在3つのプロバイダーをまたぎながら表示しているのですが、更新が面倒だったり、ディスク容量が増えるにつれて経済負担を感じるようになったりしてきました(そうたいした金額じゃないんですけどね)。それにCGIやASPを使いたくなったし、関さんのHPなどではライブカメラなども使ってリアルタイム動画をストリーミングしたくなったりと構想は拡大の一方です。
 そこで考えました。独自ドメインを取得してホスティングサービスを契約しようと。明日払い込みをすれば3日程度でサーバーが手に入ります(容量は200MBなのでしばらくは大丈夫)。結構気に入ったドメイン名が申請できましたが、申請中につきまだ秘密です(笑)。

2002年5月19日(日曜日) 曇り夜星空
 【関さん宅で食事会】
 「食事会をするので来ませんか」とのご案内をいただきノコノコ出かけてきました。皆さん天文関係で実績のある有名な人ばかりです。
 >山田義弘(国際興業天文部)
 >穴吹勝彦(高松市の天体写真家・コメットブレテン印刷)
 >堀 辰雄(那賀川町天文台主事=解説者)
 >村岡健治(軌道計算家)
 >関 勉(コメットハンター)
山田さんと穴吹さんとは初対面でした。堀さんとは3度目の対面です。
なかなか面白い話がたくさん聞けました。私は何もしゃべることはなく、へー、なるほど、そうなのか....。って驚くことばかり。
村岡さんからは[天文古書評論家 村岡健治]っていう名詞をもらいました。最初は飲み屋用の名詞かとおもって声を出して笑ってしまいましたが、どうもそうじゃなく本当に凄い人だったみたいです(失礼しました)。国内で出版されている天文関係や天文計算の本はほとんど所有しているみたいですよ(2000冊とか......)。それに海外のものも相当数あるみたいです。単にお金で買い集めているのではなくいろいろなことを調べていて驚きの連続でした。天文計算関係の良書を数冊見せていただきました。やはり天文計算関係で良い本は洋書になってしまうようです。ぱらぱらとめくってみると英語もそんなに難しくはないので近日中に注文する予定です。
 関先生から以前から欲しかった軌道計算の本をいただきました。いまでは絶版になっている本で、軌道計算プログラムを書くためにすごく欲しかった本なのです。感謝感謝です。
皆さんの話にかなり刺激されて帰ってきました。

2002年5月18日(土曜日) 雨のち曇り
 【梅雨のような天気】
 そういえば、5月14日頃でこのウェッブページも作成して4年が経過しました。最初はトップページに20枚の天体写真を掲載しただけのたった1ページ、世界最小のウェッブページでした。それが皆様のおかげで徐々に大きくなりました。内容はホームページのタイトルからは徐々にはずれてきているのが気になるところですが(笑)。現在、見た目のデザインを少しだけ変えようとしているのですが、タイトルを変えることっていろいろ問題があり難しいですね(たくさんのページからリンクしていただいてるし)。まあ、緊急の課題ではないと思うのでしばらくはこのままです。そんなことより、内容をもっと充実させないと。大丈夫、ちゃんと新企画考えてますから(考えるだけじゃダメって声がどこからか.....)。

2002年5月14日(火曜日) 曇り
 【また曇ったよ】
 最近カラーの動画カメラを作りました。ちゃんと望遠鏡の接目部に差し込むことができます。重さは数十グラムで望遠鏡への負担はまったくありません。CCDの性能が悪くてノイズが凄く多いのですが、月面や木星、土星がどのように写るか楽しみです。もし土星食や木星食などがあれば下手に写真を撮るよりもリアルに記録に残せるはずです。
 昨日はその動画カメラを片手に、仕事が終わった後「さあ、観測に行くぞ」と会社の窓を開けたらどんより曇っていました。昼間は晴れていたのにガックリです。お天気は西の方から下り坂とのことでファーストライトはかなり先になりそうです。

2002年5月11日(土曜日) 晴れ
 【やっと晴れたよ】
 高知県は昨日まで断続的に雨が降っていてすでに梅雨のような天気でしたが、今日は朝から晴れて、薄い雲は少しあるものの直射日光があたる良い天気になりました。夜も山間部に黒い雲があるものの天頂部分から広い範囲にきれいな星空が見えました。
 本当に久しぶりに星空を見たのでしばらくは星座がわかりませんでした。人気のオリオン座もいつのまにか太陽の方向になったのでしばらくの間は見られませんね。
 深夜2時にはすでに真南方向に夏の天の川が鮮明に見えているはずで、深夜の夜空は一歩早い真夏の雰囲気です。

2002年5月6日(月曜日) 曇り時々雨
 【雨と曇りばっかり】
 高知県は連日のようにシトシトと雨が降ります。降ってなくても曇っています。1998年でしたか?5月から雨天が多くて夏の間は曇りと台風の繰り返しで大変寒い夏、結局連続して晴れだしたのは10月15日という年がありました。まさか、今年も......。
 夜空には明るい彗星がいくつかあるし、串田さん発見の超新星も輝いているし、いっかくじゅう座のV838も劇的に減光しつつあるし、大気が安定してきたので惑星撮影の条件も良くなってくるのですが。

2002年5月2日(木曜日) 曇り時々雨
 【惑星直列】
 現在5つの惑星が地球から見て一方向に並んでいます。太陽が沈んだ直後の少し明るいうちから西の空に注目してみてください。どれも大変明るいので他の星と見間違うことはないと思います。一番見づらいのは水星です。太陽の近くを高速に回っているのでいつまでもこの位置にはなく、徐々に太陽方向に移動していきます。下に5月7日夕方の星図を掲載しました。
 これほどきれいに並ぶことは珍しいので記念に写真に撮りましょう。三脚と50mmの標準レンズのついたカメラで撮影できます。ただし、高感度フィルムを使ってもシャッターは30秒とか1分くらいは空けないとダメです。長時間露出のできるデジカメでも写ると思いますが星がいびつな形になるかな?

2002年5月1日(水曜日) 雨のち曇り
 【V838 Mon急速減光!】
 いっかくじゅう座の変光星 V838 Mon が4月27日頃から急激に暗くなりつつあります。もともとは大変暗かった星のようですが、2月下旬に突如9等台まで明るくなりました。その後2ヶ月ほど明るかったのですが、4月27日は12等台に、5月1日は13等台と突如暗くなり始めました。継続した観測が望まれます。




当ウェッブページの写真は、特に著作権表示のないものは、私(Mira)が所有しています。
星図や天体の軌道図はAstroArts社のStellaNavigator for Windows 95の画面から作成しています。
Copyright © 1998-2002 Mira.