2003年12月24日(水曜日) 晴れ 【どうだ!!】 「どうだ!!」と言われても「なにが?」っていう画像ですが....。 10月30日の気合の入った観測以来のTabur彗星(ティバー彗星またはタイバー彗星)の撮像です。実は仕事が終わってから何度もチャレンジしたのですが望遠鏡を向ける前に西の山に沈んでしまって撮影できませんでした。23日は休暇を取ったので久しぶりの対面です。それでも高度が低く、しかも大気の状態が悪いので画質が悪くなってしまいました。彗星の移動にあわせて2枚の画像を重ねましたので少し綺麗にはなっていますが。尾が南南東(下より少し左)に向けて広く長く伸びているのがわかりますか。今後も高度が低いながら比較的長い期間明るく観測できると予報されていましたが、このところ逆に暗くなっているようです。位置は西の空に見える金星のすぐ左側にあります。 |
2003年12月15日(月曜日) 曇り 【明るくなってきました】 下の画像はペガスス座を移動している43P/Wolf-Harrington周期彗星です。6年ぶりの回帰ですが、透明度が悪いにもかかわらず北東(左上)に向けて尾が伸びているのが写りました。CCDではこのように良く写りますが、14等級なので望遠鏡を覗き込んでもまったく見えません。12等まで明るくなると望遠レンズ+カラーフィルムで写せると思いますが、今はまだ無理です。もう少し明るくなると思います。 |
2003年12月14日(日曜日) 晴れ 【まだ明るい】 ふたご座流星群の極大日でした。私は彗星の撮像に集中していたので流星観測は気にしていなかったのですが、時々星空を見上げると流星が良く飛んでいました。見上げるたびに飛んでいたので結構流れていたはずです。23時過ぎに撮像を終えて、機材を片付けてから数分だけ流星観望を行いましたが、23時30分ころには西の空と北の空に1分間に5個流れて、あの大爆裂したしし座流星群をありありと思い出しました。予報どおり各地でも良く見られたようですね。 さて、下の画像は現在うお座を移動しているLINEAR-NEAT彗星(C/2001 HT50)ですが、透明度が悪いこともあって尾が写りにくいです。東(左方向)へごく淡い尾が広がっているのですがわかるでしょうか。 |
2003年12月13日(土曜日) 晴れ 【またまたアウトバースト】 29P/Schwassmann-Wachmann 1彗星がまたアウトバーストを起こしました。前回撮像したときには広い範囲に拡散し、蒸発した感じになっていましたが、今夜(13日20時ころ)は14.6等で中央集光の強い彗星像に写っています。今回のアウトバーストは12月10日(世界時)にすでに14.3等で観測されていました(海外からの報告)。 今夜は赤道儀の調子が悪く(もしかしたらスカイセンサー2000PCのアライメントが悪かったか?)追尾精度が極悪でした。まるで彗星を追尾しているかのようにどんどんずれていくので時間がかかったわりには成果が得られませんでした。それに空が白いうえに明るい月があるので暗い彗星が写りませんでした。14等級より暗い彗星は写っているかどうか撮像中にはわかりませんでしたので、これから詳しく画像を調べるところです。 リニア彗星(C/2002 T7)は一段と明るさを増して、尾も写るようになりました。15秒露出でも尾が写ります。望遠鏡をのぞいてみましたが、空が明るかったので眼視ではどれが彗星かわかりませんでした。リニア彗星の画像は明日掲載します。 天狗高原では1ヶ月遅れで積雪があったとのことです。平地も寒くなりました。観測中の気温は9度~6度まで下がりましたが、風が弱かったのでどうにか観測できました。4度まで下がって風が吹くと私は仮死状態(または冬眠状態)になるので観測できません。北国の人は笑うかもしれませんが。 気温が下がっても観測中はどうにかなるのですが、機材を片付けるときってどうしてあんなに寒いのでしょうね。もうガタガタ震えて、片付け終わる前に死んでしまうんじゃないかって思ってしまいます。いやいや、これは大げさじゃなくて本当にそのときは思ってしまうんですよ。実際には15分くらいで片付くのですがその時間の長いこと。ああ、観測所がほしい。 |
29P/Schwassmann-Wachmann 1 2003年12月13日 20時46分から1分間露出 CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm) BITRAN BT-10 |
2003年12月12日(金曜日) 晴れ 2003年12月5日(金曜日) 曇り 2003年12月4日(木曜日) 晴れ 【エンケ彗星は山の向こうに】 台風が南の洋上を東に通過し、久しぶりの晴天が戻りました。 仕事を終えていつもの仁淀川河口の観測地に向かいましたが、エンケ彗星はもう山の向こうに沈んでいました。もうそんなに高度が低くなったんですね。暗くなる前から観測の準備をすれば十分観測できますが、仕事を休まなければなりません。 OAA彗星課報告や天文雑誌で知られている田村竜一さんが天狗高原で撮影したエンケ彗星のカラー写真を送って来てくれました。思わず、うわー、きれい!って言ってしまいました。天の川の中の色とりどりの星の中に、ひときわ鮮やかな青緑色の少し拡散した天体として写っています。宝石箱の中のひときわ大きな宝石という感じです。田村さんによると明るさは7等級で、5cm双眼鏡で見られるとのこと。田村さんありがとうございました。 下は1日20時ころ撮像したリニア彗星(C/2002 T7)です。10秒露出から60秒露出までの混在のコンポジットです。観賞用写真としてデジタル現像処理を行っています。こちらも半月の月明かりの中、20cm f/6.5(1260mm)でぼーっとした彗星状の物体として眼視で見られました。光度比較はしていませんが、9等より明るい印象です。明るさのピークは来年5月中旬で、4月になると肉眼で見られることが期待されている、楽しみな彗星です。 |
リニア彗星(C/2002 T7) CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm) BITRAN BT-10 |
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