ORBITLIFE V2.0.7 ORBIT DETERMINATION
VERSION
2.0.7
SPAN
300日 / 元期から
GRID
30日ごと
HOURS
2014時〜翌10時
PALETTE
8配色
READOUT
3日時 / 月齢 / 高度

OBSERVING WINDOW  ·  [表示] → [観測好期チャート]

今夜なのか、それとも来月なのか。

軌道が求まっても、次に要るのは「いつ、どれくらいの高さに出るか」です。観測好期チャートは、 日付を横、時刻を縦にとった一枚に、空の暗さ・月が出ている時間帯・月齢・天体の高度を 重ねて描きます。300日ぶんの夜がまとめて見えるので、観測の予定はここで立てられます。 表に並べた数字を読む代わりに、暗くて・月が無くて・高いところを目で探す画面です。

§01 OPEN

開き方。

[表示] → [観測好期チャート]、またはツールバーのボタンです。 いま設定されている軌道要素をそのまま使うので、先に軌道を求めておきます。

MENU表示 → 観測好期チャート
OrbitLife の [表示] メニューを開いたところ。上から 軌道図・地球儀・光度曲線 と並び、4番目の [観測好期チャート(K)] が赤枠で示されている

上から4番目です。

TOOLBARツールバー
ツールバーの観測好期チャートのボタンにマウスを乗せ、「観測好期チャート」というツールチップが出ているところ

ボタンからも同じです。

横軸の左端は、いま設定されている軌道要素の元期です。上の画面は 220P/McNaught を 読み込んだ状態で、元期は Epoch 2026 Oct. 7.0 TT。チャートの日付も 10月7日 から始まります。 そこから 300日ぶんを、30日ごとの目盛りで描きます。 もっと先が見たいときは [計算結果から元期を移動] で元期を進めてから開き直します。

§02 SITE

先に、観測地を入れる。

日の出入りも天体の高度も、どこで見るかで変わります。空欄のまま開いても図は出ますが、 それは自分の空ではありません。[表示] → [場所] で先に入れておきます。

MENU表示 → 場所
OrbitLife の [表示] メニューのいちばん下、[場所(P)] が赤枠で示されている

メニューのいちばん下です。

SET地図で決める
[観測地の設定] ダイアログ。世界地図の日本の位置に赤い十字の印があり、下に 緯度(北+) 33.59、経度(東+) 133.53、時差(時) 9.0 の入力欄が並んでいる

地図をクリックすると、その地点の緯度・経度が下の欄に入ります。 ホイールで拡大縮小、右ドラッグで移動。数値を直接打っても構いません。

この設定が効く範囲

ダイアログの下に「観測好期チャートの日没と仰角の表示のためのものです」と書いてあるとおりです。 軌道決定そのものには関係しません。残差の計算に使う観測者の位置は、観測1行ごとの 観測所コードから引いています。ここを動かしても軌道要素は1桁も変わりません。

§03 HOW TO READ

一枚に重なっているもの。

下は C/2022 L1 (Catalina)。図の見出しにあるとおり、緯度 33.5° / 経度 133.5° / 時差 +9時 から見た300日です。色と形のひとつひとつに意味があります。

C/2022 L1 (Catalina) の観測好期チャート。横軸は2月25日から30日ごとの日付、縦軸は14時から翌10時までの地方時で、右端に世界時の目盛りがある。空の暗さの階調に太陽と月の出没・月齢・彗星の高度が重なり、等高線には 15度・25度・35度・45度・55度・65度・75度 のラベルが添えられている
真ん中の濃紺が夜、いちばん外の水色が日中。 斜めに走る白い帯が、月の出ている時間帯です。
横軸
日付元期から300日ぶん、30日ごとの目盛りです。左端が元期の日になります。
縦軸
時刻左が地方時、右が世界時です。下端の 14時 から上端の翌 10時 まで、20時間ぶん。夜を真ん中に置くために、正午ではなく昼過ぎで切ってあります。日付をまたぐ夜が1本につながって見えるのはこのためです。報告に使う世界時は、右の目盛りをそのまま読めます。
水色
日中空が明るい時間帯です。ここに天体があっても見えません。上下の水色にはさまれた部分が、その日に使える時間の全部ということになります。
濃紺
空が暗くなりきっている時間帯です。星を散らして描いてあります。まずこの帯の中に天体の高いところが入っているかを見ます。
地の色
天体の高度上の凡例のとおりで、0° から 80° まで。図の中の 15° 25° … の数字は等高線に添えたラベルです。色の変わり目が等高線なので、ラベルを1つ見つければ、そこから何段目かで高度が読めます。
色のない紺
地平線の下高度の色がつくのは、天体が地平線から上にいる間だけです。夜の帯の中で色がのらず紺のままのところは、その時刻に天体が沈んでいます。夜が長くても使える時間はその一部だ、ということが図に出ます。
白い帯
月が出ている時間帯斜めに走る明るい帯です。月の出入りは1日に50分ほどずれていくので、帯は斜めになります。濃紺の夜でも、この帯と重なっているところは明るい空です。淡い天体を撮るなら、夜の帯と白い帯が外れているところを探します。
月のアイコン
月齢その時期の月の形をそのまま描きます。満月に近い丸い月がどこに来ているかが、目で分かります。
太陽のアイコン
日中の目印水色が昼であることを示すための飾りです。位置に意味はありません

読む順序

暗い → 月が無い → 高いの順です。
まず濃紺の帯を見て、次にそこから白い帯を外し、残ったところで高度の色を見ます。 逆から入ると、高度 70° の濃い色に目を奪われて、それが満月の晩だったり 昼だったりします。高いことは最後の条件です。

この図が答えるのは「見えるかどうか」ではなく、「いつなら条件がそろうか」です。 実際に写るかどうかは口径と空の暗さ、そして天体がそのとき何等かによります。 どれくらいの明るさになりそうかは、光度曲線のほうで見積もります。 2つを並べて見ると、明るい時期と条件のよい時期がずれていることがよくあります。

§04 READOUT

図の上をなぞる。

色を目分量で読まずに済むように、カーソルの位置の値をそのまま出します。 マウスを動かすと十字線が追いかけ、日時・月齢・高度の3つが表示されます。

220P/McNaught の観測好期チャートに十字線が引かれ、右上の枠に 日時 2027年1月3日 20時15分、月齢 25.6、高度 +60.9度 と表示されている。十字の交点の近くに 65度 の等高線ラベルがある
220P/McNaught。十字の交点は 2027年1月3日 20時15分、月齢 25.6、高度 +60.9°。 すぐそばの 65° のラベルが等高線の値で、交点はその1つ手前の段にあります。

月齢 25.6 は下弦を過ぎた細い月で、20時にはまだ出ていません。図でも、白い帯は 十字のすぐ左に来ているだけで、交点にはかかっていません。高度 60° 台、濃紺の夜、月明かりなし —— 条件がそろっているのはこういう晩です。日時は地方時で出ます。 世界時が要るときは右の目盛りを読んでください。

§05 PALETTE

配色は8種類。

右上の選択で切り替えます。ディープスカイ / トワイライト / ゴールド&ティール / モノクローム / ヴィリディス / マグマ / プラズマ / オーロラ。 変わるのは高度を表す色だけで、夜と日中の区別も月の帯もそのままです。

DEEP SKYディープスカイ
220P/McNaught の観測好期チャートをディープスカイの配色で描いたもの。高度が高いほど濃い青になる。右上の配色の選択が赤枠で示され、8つの配色名が並んでいる

高いほど濃い青。1色の濃淡なので、高いところがどこかだけを見たいときに。

GOLD & TEALゴールド&ティール
同じ 220P/McNaught の観測好期チャートをゴールド&ティールの配色で描いたもの。低い高度が金色、高い高度が青緑になり、中間が白に抜ける。§04 の十字線と読み取り枠が出たままになっている

低いほど金、高いほど青緑。中間が白に抜けるので、何度より上かの線引きが見やすくなります。 右は §04 の十字線が出たままの画面です。

同じ 220P/McNaught の、同じ300日です。どちらが正しいということはありません。 低空を切り捨てたいときは中間が抜ける配色、全体の形をつかみたいときは1色の濃淡、 というふうに使い分けます。印刷して持ち出すならモノクロームです。

§06 LIMITS

この図が言っていないこと。

軌道しだい
高度は計算の結果ですいま入っている軌道要素から出しています。観測アークが短くて軌道が粗ければ、チャートも同じだけ粗い。発見直後の天体で先の予定を立てるときは、観測が増えるたびに引き直してください。
大気
幾何学的な高度です大気差も、地平線の近くでどれだけ減光するかも入っていません。低空の色が濃くても、実際にそこで写るかは別の話です。
地形と天気
入りようがありません山があれば高度 20° は空ではありません。図の上でいちばん条件のよい晩が、曇ることもあります。
光害
月以外の明るさは見ていません空の暗さは太陽と月から計算したものです。街明かりの向きは、自分の観測地の事情として足してください。

それでも、予定を立てる前に1回開く価値はあります。「今月は無理だ」と分かるだけで、 晴れた晩を無駄にしないで済みます。図が示すのは条件であって、結果ではありません。

§07 NEXT

となりの画面。