軌道計算プログラムOrbitLife一般公開しました!

 公開直後にバグ(不具合)が多発するので、そーーっと公開したつもりでしたが、その日の夜のうちに何件か「おめでとう」っていうメッセージと不具合の報告がありました。現在のところバグ1件で収まっています。アクセスカウンターがいつもの2倍に跳ね上がり驚きました。
 軌道計算プログラムを作ったことがある人は多いはずなのに、一般に公開されているものは海外に少しあるだけで、日本には軌道決定から摂動計算まで一気に計算できるものがありませんでした。
 本当に「計算してやろう」という人は苦労しながらも自力で開発するでしょうが、ちょっと軌道計算の雰囲気を知りたいという人や、地球を含めた惑星への最接近日と距離を調べたいなどという人にとっては有用なソフトになると思います。
 ただし、軌道計算プログラムと言ってもどのような状況でも正しく計算できるとは限りません。もちろん、数学的というか、天体力学的と言いましょうか、計算上は正しい答えが出ますが、それが本当の軌道かどうかは計算者の判断が必要です。電卓を間違って使ったらおつりの計算すら間違ってしまうのと同じです。
 例えば、発見後間もない少ない観測データを使って一般軌道を計算したところ離心率(e)が2.5の軌道が計算され、残差も綺麗にそろっているような場合が頻繁にあります。いくら残差傾向が美しくても、このような軌道は誤っていると判断しなければなりません。なぜなら、これまで離心率が2.5などという天体は見つかっていないからです。(まあ、今後太陽系のずっと外からすごい勢いで太陽に向かい、太陽の重力影響で少しだけ軌道が曲がり太陽系の外に勢い良く飛び出す天体がないとはいえませんが….。)
 でもこの軌道が不安定な観測初期が計算者にとって最も楽しい時です。観測者達からの報告をまだかまだかと待って、届きしだいどんな軌道になるかなとドキドキしながら再度計算してみる。この段階で、将来地球と太陽に非常に接近し、大彗星になることが判明することもあります。まだ天文雑誌や新聞に掲載されてないうちに計算者のみが知る優越感を味わうこともできます。
 今後ノウハウのようなページや"このような場合は要注意"というようなページも作りたいと思っていますので、ご利用いただけたらと思います。



高知県ランキング
上のバナーをポチッと押していただくと著者が元気になりますのでよろしくお願いします。


1 comment for “軌道計算プログラムOrbitLife一般公開しました!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です