青い雪だるま星雲の拡大撮影

 芸西天文学習館の70cm反射望遠鏡の眼視観望装置に拡大撮影アダプターを取り付けて、NGC 7662(青い雪だるま星雲)を撮影してみました。下の画像はNikon
D700で60秒露出した画像です。眼視で眺めると少し青いかなという感じの、非常に小さな輪郭がはっきりしない感じで見られます。一眼デジカメで撮影すると赤外カットフィルターの影響で赤い成分がほとんど写りません。特にこの天体はもとが青いので一層青く写ります。
 下のオリジナル画像を見ると、「これが青い雪だるま星雲?」って思ってしまいますね。でもこれが眼視で眺めたイメージに近いと思います(色はもっと白っぽいですが)。


NGC 7662 Nikon D700で撮ったオリジナル画像

 上の画像をそのまま掲載するのが誠実というものでしょうが、それでは面白くないので、画像に隠されているデータを解析して、もっと違った姿を引っ張り出してみます。
 下の画像をご覧ください。上の画像と同じものとは思えないほど姿が変わりました。すばらしいお化粧のテクニックでしょ(笑)。
 ハッブル宇宙望遠鏡の素晴らしいカラー画像も、元々はフィルターを使って必要な成分のみを写した、白黒のたいして綺麗じゃない(と思う)画像なんです。それらの画像にどんな情報が埋まっているかを解析して、特徴がわかりやすいように表現しているのです。ですから、同じ画像でも目的によって見た目は全く異なるものになります。
 画像処理とは、人間の目には感じないようなわずかな色や明るさの違いを調べて、目的に応じて画像に表現することを可能にする技術とも言えるでしょう。
 今回の撮影は「どんな風に写るのかな?」という興味本位でしたので、インターネット上にある画像を参考に画像処理してみました。
 本当の姿ってなんだろうと考える良い機会になりました。


NGC 7662(青い雪だるま星雲)



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