3月9日(土曜日)は近日点前のパンスターズ彗星を観測しようと気合いが入って、昼間から芸西天文台に行きました!
しかし、先日からすごい黄砂が飛んでいて、もう風景が異なっています。
緑の山は灰色に、すぐそこにあるはずの太平洋は見えません。まるで水墨画のようです。
まずは、望遠鏡が水平まで向くように制御プログラムの書き換えをしてテストです。安全装置が働く4.9度まで下を向くようになりました。
さっそく昼間のパンスターズ彗星に向けて15cm屈折で眺めてみましたが、太陽からの離角が15度くらいしかないので、望遠鏡で見る空はまぶしいほど明るく、さすがに見えませんでした。
そこでカメラの登場です。15cm屈折で強烈に光を放つカペラ見えていたのでそれを使ってピント合わせ。これもなかなか大変でしたが、どうにか合いました。
日没前の17時過ぎから撮影開始です。
黄砂で空が真っ白です。
撮っても撮ってもまったく気配なし。
パソコンで画像処理してみようと思いましたが、10年前のカードリーダーしかなく、SDHCメモリーなんか読めやしません。
天文台で確認するのは無理と判断し、西の山に沈む18時40分ころまでたくさん撮っておいてから、家に帰って画像チェックすることにしました。
18時30分からの10枚連続撮影画像に期待です。
下はその画像処理していない画像です。これを10枚コンポジットして強烈に画像処理してみることにしました。
おっ、なにか光体らしきものが写っています。
10枚もコンポジットしてあるので、感度ムラではないはず。
これ、パンスターズ彗星と考えて良いのではないでしょうか。
心眼のゲインをマックスまで上げると、かすかに左上に尾のようなものがあるようにも感じます。
これはパンスターズ彗星に間違いないでしょう。
え?違う??
いや、パンスターズですっ!!
近日点前日のパンスターズ彗星を撮影したと断定します!
C/2011 L4 (PANSTARRS) パンスターズ彗星
2013年3月9日
18時30分からの1秒露出(ISO-100)の10枚をコンポジット
芸西天文学習館 15cm F8屈折望遠鏡
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.