アイソン彗星はまだ16.2等です

 2013年11月28日に太陽から0.0125天文単位まで近づき、太陽表面からわずか117万キロのところを通過していくアイソン彗星 C/2012
S1 (ISON)を撮ってみました。下の写真の中央にあり、左(東)に向けて太くて短い尾を引いているものがアイソン彗星です。コマの明るさを含めた光度(全光度)は16.2等で、まだ大望遠鏡を持ってしても眼視で見ることは難しいほどの暗さです。しかし、20㎝程度の望遠鏡にデジカメを使えば1分露出程度で写すことができるので、多くのアマチュアの射程圏内にすでに入っています。


C/2012 S1 (ISON)

 下に軌道図を掲載します。
 木星より手前まで近づいてきました。今後ゆっくり明るくなります。
 「最接近時にはマイナス十何等で月と同じくらい明るくなり….」などと言われているので、多くの人は夜空に月くらい明るく、何十度もの尾を引いた素晴らしい姿が見られると期待しているのかもしれませんが、残念ながらそのようには見えません。アイソン彗星は太陽に最接近した時には、半日程度でくるっと180度回って遠ざかる軌道に乗るのですが、よく言われているマイナス何等になる最大光度は最接近の瞬間の計算値です。見ようとしても太陽の強烈な光が重なってしまうので見ることはできません。
 しかし、太陽を観測している衛星からの画像が楽しみです。いままで見たことがないような画像が届くかもしれません。
 また、彗星本体は地平線下にあっても、尾だけが上に伸びているという風景が見られるかもしれません。
 彗星がバラバラに分裂する可能性もあります。
 いずれにしても楽しみな彗星です。


C/2012 S1 (ISON)彗星の軌道図



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