11月18日(日曜日)は芸西天文台の「秋の天文教室」が開かれました。私はちょっと遅刻して駆けつけたんですが、すでに関勉講師が壇上でお話をされていました。明るいうちは私の出番は無いので、今のうちに望遠鏡の準備をしておこうとドームに行くと、知らない人が川添講師に案内されながらデジカメでドームの写真を撮っていました。関講師のお話を聞かずに外でウロウロしているなんて只者ではないはず。それに、どこかで見かけたような…..。
ドームも開いて望遠鏡の電源も入っているようですし、隣の観測小屋の屋根もすでに開いているのでさらにやることがなく、学習館に帰りました。
村岡健治講師から「遅い!!」なんて言われて、へこへこ謝っていたら、突然後ろから川添講師の声が。
「紹介します。石垣島天文台の宮地先生です」
あ゛~~~っ、そうでした。どこかで見かけたようなと思っていたら…。実は関先生から宮地先生が帰郷されることを早い時期に聞いていたのでした。しかし、私は一般公開の時間に合わせて来てくださるとは思ってなかったので、記憶から半分消えてたんです。
関講師のお話が一旦終わると、続いて宮地先生の紹介と先生のお話がありました。宮地先生は高知県の出身で、現在は国立天文台の石垣島天文台副所長をされています。
今年、関講師が芸西天文台で発見した小惑星に「むりかぶし」と命名したのですが、この名は石垣島天文台の望遠鏡の愛称から付けたものなんです(詳しくは報道各社のページをご覧ください)。
このようなきっかけもあり、今回の芸西訪問が実現したわけです。
下の画像は宮地先生がお話をされているところです。
学習館にはパソコンの画像やスライドが投影できる大型のスクリーンも設置されています。曇りの日やまだ明るい時間帯はこれに投影して天文解説を行います。
今回の予定されていたテーマは「しし座流星群が極大」だったのですが、10月に突然明るくなったホームズ彗星が依然異常な明るさを保っているので、その話題が盛り上がりました。画像は川添講師が撮像したホームズ彗星を投影してお話をされているところです。
このように芸西天文学習館では突然起きた天文現象に即座に対応し、その日一番オイシイ話題を解説しています。多くのプラネタリウムではあらかじめ作成された教材を放映するだけで、突然の天文現象には対応できないのですが、芸西は現役の観測者がナマ解説しているので、本当に生ナマしいです。芸西天文学習館の特徴のひとつです。
暗くなると望遠鏡で観望します。ここからが私のお仕事なんですが、この日はなんと、宮地先生が脚立に昇って直々に子供たちに解説してくださいました。左が宮地先生。真ん中が将来の天文学者?右はママ。
この夜は雲の合間を見ながら月の観望を行いました。半月だったのでクレータが美しく見られました。
また話題のホームズ彗星も観望しました。最初20cm F12の屈折望遠鏡で見てもらったんですが、月や惑星に比べて淡いのでみんなの反応は鈍かったです。そこで10cm程度のファインダーでも見てもらったところ、小さいながらも濃く見えるのでこれが一番ウケが良かったです(笑)。お子様よりママやパパの方が良い反応でした。彗星は大人の味かな?
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.