芸西天文台の講師になりました

 私、実は今年の4月から高知県立芸西天文学習館(芸西天文台)の講師として登録されているのですが、今日は「春の天文教室」という年に数回の新聞広告の入る時間の長い観測会に講師として参加してきました(時間の短い通常の天文教室は毎週行われています)。
 講師といっても、一般公開にすら参加したことがなかったので、とりあえずご挨拶と、どの程度のレベルの話をどのように行っているのかというリサーチがメインでした。
 参加者の定員は40人ですが、35人ほどの参加者がおり、適度な人気です。
 まず、高知県文教協会の石田理事長のご挨拶と講師陣の紹介がありまして、私も新たに加わった3人とともに紹介いただきました。これまでは、7人の講師陣だったのですが、今年からは3人増えて10人体制になりました(その内7人が学校の先生、または元先生です)。
 16時30分という明るい時間から始まるので、まず川添晃講師が太陽系惑星のお話をしました。今日観測予定の水星、金星、土星について、黒板に書いたりパソコンを使ってスクリーンに映したりしながらの説明です。子供たちは熱心にメモを取っていました。
 その後は他の講師がなにかのお話をされたようです。


これから講師陣のご挨拶

 途中で関勉講師が来られたので、村岡健治講師と3人で来年度からの芸西天文台の観測体制について打ち合わせをした後、3人で望遠鏡のセッティングに向かいました。観測者は40人近いので、2基ある性能の異なる望遠鏡をうまく使わないと、予定されているすべての惑星を見ることができません。
 まず、明るいうちに見える水星をメインの望遠鏡で見ようということになり、関講師直々に導入です。その時に望遠鏡のコントローラの使い方を教えていただきました。望遠鏡の制御基盤が壊れているので職人的な技が必要です。かなり訓練しないと無理です(苦笑)。


水星を導入する関勉講師

 メインドームの隣にある観測小屋の望遠鏡はすでに太陽観測が始まっており、小学生達は白い紙に投影された黒点を鉛筆でなぞっていました。
 導入が終わると、メインの望遠鏡での観望の解説は私がやるようにとの関講師の仰せ。記念すべき初仕事です!
 一人ひとり大きな脚立に昇ってもらい、
私 「は~い、気をつけて登ってね」
私 「(接眼レンズを指差しながら)ここを覗いてね~」
私 「真ん中に白い点が見える??」
お子様 「うん!見える~~」
私 「それがさっき勉強した水星ですよ」
私 「半月のように欠けてるの、わかる?」
お子様 「うん、わかる~~」
 という感じで、脚立から落ちないように体をささえてあげながら解説しました。


観測者を待つ望遠鏡

 太陽の講師と水星の観測が終わると、一旦学習館へもどりお食事休憩です。
 私と関講師は作戦会議を行い、メインの望遠鏡で月を見てもらい、外の望遠鏡では金星を見てもらうことに決定。透明度は春にしたら抜群で、大気の状態も比較的安定していたので三日月が大変美しく見られました。
 月は望遠鏡で見ると想像を絶するほど美しいので、子供も大人も大感激でした。こんなに喜んでもらえると説明する方にも力が入ります。その内、先に見た人がデジカメをもって戻ってきてコリメート撮影です。それを見た人が、我もわれもと撮影大会になってしまいました(笑)。でも、なかなかうまくは撮れなかったようです。
 その間、外の望遠鏡では金星の観望が行われていたようです。
 最後はメインの望遠鏡で土星です。輪のある土星はやはり人気があります。大気も安定していたので大満足だったのではないでしょうか。
 木星は昇ってくるのが21時ころなので望遠鏡で見るには時間切れで、帰りながらの肉眼観望となったようです。
 今日は9人(8人だったか?)の講師がそろったわけですが、皆さん長年やっているので、特に打ち合わせすることもなく自然に、学習館(こちらはあらかじめ担当が決まっていた)、メイン望遠鏡、サブ望遠鏡、屋外での眼視観望と4班にわかれて少ない時間をフル活用するという、みごとなチームワークでした。
 今日は(今日も)小学生とお母さんがメインでしたが、子供って問いかけるとちゃんと答えてくれるし – 当たり前か(笑) – いろんな反応を示すのでかわいいですね。しばらくは望遠鏡係をやろうと思います。


  



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