前日望遠鏡が制御できなくなり、復旧もできなかったので関さんに深夜状況報告をメールで送っていたら、次の日早くもメーカーから返信がもらえました。しかし、そこに書かれていた内容は前日私が手探りでやってみたことばかりでした。「そんなこともうすでに試してるよ~」と独り言をいいながら腕を組んでいると、しばらくしたらまた次のメールが届きました。今度は写真入の丁寧な解説付きでした。「写真なんかなくてもすでに頭に叩き込まれてるよ」なんて思いながら見ていたのですが、ここでハッと思いました。昨夜わからなかった”姿勢軸”というのが、視野回転装置(カメラを接続する部分)のことではないかということです。もしかしたら、視野回転装置にも原点があり、それを私が見逃していたのかもしれません。
ベントカセグレン焦点に付けられている原点位置
仕事を18時過ぎに終わらせ芸西に駆けつけると、すでに関さんが到着していました。望遠鏡を見上げて、問題の視野回転装置を見上げると….。
やはりこれでした。大きく90度も回転していました。これを合わせるのを忘れていたので復旧できなかった可能性があります。
制御装置とモータ制御装置の電源だけ入れて視野回転装置に貼られたマークを正確に合わせ、他の2つの軸も正確にあっていることを確認し、通常の立ち上げ操作を行いました。
ドキドキしながらコンピュータに表示されている「原点復帰」ボタンを押すと聞き覚えのあるわずかなうなり音が始まりました。へんな方向に動く様子はありません。正常な場合はほとんど動かないか、全く動かないんです。画面を見ると「目標天体に移動」というボタンが有効化されていて、みごとに復旧しました。
ちょうど良い経験になりました。この復旧方法や緊急停止処理の方法を、土曜日に行う予定の学習館の講師への操作説明会で伝えることにしましょう。
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.