「渡辺敏夫著・数理天文学」が届きました

 「渡辺敏夫著・数理天文学」が届きました。
 この本は長谷川一郎先生の「天文計算入門 – 球面三角から軌道計算まで -」の参考書欄に紹介されていた本で、以前から興味があったのですが、現在では廃刊になっていて、中古本がAmazonで2万円以上していたのでなかなか買えませんでした。ところが、スーパー源氏というオンライン古書店のテナントサイトみたいなのがありまして、そこで検索してみると、6千円台のものでしかも状態の良好とされているものが出てきました。
 お腹がすいて購買意欲満タンの私は即座に注文しました(笑)。
 下が数理天文学の箱です。

 古書店の「状態が良い」と言う評価だけあって、非常に良好な状態でした。前の持ち主はたぶん買ったままほとんど開くことなく保管していたのだと思います。本をカバーしているパラフィン紙は数回出し入れしただけでたくさんのしわができるものですが、ほとんどしわがないし、パラフィン紙をはがしても本体の角には擦れた気配すらありません。こんな状態の良いものはかなり珍しいのではないでしょうか。

 「数理天文学」というタイトルですが、要するに天体の軌道計算の本です。
第1章 計算一般論
第2章 球面三角法
第3章 補間法
第4章 基礎的数学
第5章 天球座標と日週運動
第6章 地球
第7章 視差
第8章 光行差
第9章 歳差と章動
第10章 遊星  ←彗星や小惑星のこと
第11章 万有引力の法則
第12章 二体問題
第13章 天体の位置推算
第14章 軌道決定
第15章 月の運動
第16章 食
第17章 掩蔽
第18章 天体暦
第19章 天象暦の作り方
     補講
     附表
 460ページの少し厚い本ですが、解説は丁寧で、章立ても良く、これから天文計算をやってみようと言う人にはお勧めの本です。こんな優れた本が廃刊になっているのは本当に残念なことです。
 ただ、この本は最初、昭和24年に出版されたもので、昭和34年に贈訂新版として出版されたのですが、漢字が旧字なので最初は読みづらいです。しかし、少し読み進めるうちに慣れてきてストレスなく読めるようになります。「長谷川一郎著・天文計算入門」と平行して読むと良いと思います。



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