3億光年かなたのねずみ銀河(NGC 4676)

 今日の画像は、銀河どうしが衝突して原形を留めないほど姿が変わってしまった、『ねずみ銀河』と呼ばれている衝突銀河です。ハッブル宇宙望遠鏡の画像でおなじみになりました。
 下の画像は芸西天文台の望遠鏡が新しくなって、高知県側に引き渡された直後から行っていたテスト撮影時のものです。テスト撮影の時の画像はこれまで公表していませんでしたが、NGC
4676の画像はハッブル宇宙望遠鏡のもの以外にはあまり見かけないので、今回ご覧いただこうと思った次第です。

[NGC 4676 ねずみ銀河]
NGC 4676 ねずみ銀河(かみのけ座の衝突銀河)

 下の画像は原寸大です。
 銀河というより彗星のように写っています。しかし、彗星とは距離が全く違います。彗星の距離は、光の速度でせいぜい6分とか、すごく遠くても30分程度ですが、ねずみ銀河は3億年もかなたの天体です。大きさも比較にならなくて、下の画像の、銀河の明るい部分(2か所あります)の直径だけでもそれぞれ3万光年はあると思います。引きちぎられようとしている尾の上端と下端では38万光年ほどありそうです。
 白い部分は太陽と同じ「恒星」が無数に集まっていて、しかも恒星どうしは衝突しないほど離れているわけです。その大きさは、理屈では理解していても、すぐに実感できるものではありません。
 その規模が徐々に実感できてくるにしたがって、より銀河に深い興味がわいてきます。

[NGC 4676 ねずみ銀河]
NGC 4676 ねずみ銀河(かみのけ座の衝突銀河)
クローズアップ(原寸大)



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