1月6日にCBET 2966が届き、今年最初の彗星C/2012 A1 (PANSTARRS)が発見されたことを知りました。さっそく観測しようと思いましたが、極めて暗い20.5等と報告されていて、すでに満月に近い月明かりがあったので観測できませんでした。
やっと月が東にずれてきたので観測してみました。
多くは20等級で報告されていたので、10分露出の自動撮影で11枚撮像しました。うす雲が突然発生したり消滅したりを繰り返す空だったので画質が非常に悪く、11枚のうち写っているのは5枚程度、残り6枚には写っていませんでした。
下の画像の中央にその彗星があるのですが、この小さな画像からはそれを確認することはできません。上の方にあるぼ~っとしたものは、やまねこ座の銀河でNGC
2541です。彗星と大きな銀河が同じフレームに写ることは珍しいので掲載してみました。
問題の彗星ですが、彗星の移動にあわせてコンポジットし、拡大したものを下に掲載します。矢印の先の丸いものがPANSTARRS彗星です。10分露出を4枚コンポジットしてこんな貧弱な写りなので、20等くらいのように感じるのですが、測定してみると意外や18.7等となってしまいました。よほど頻繁にうす雲が通過していたのでしょう。
C/2012 A1 (PANSTARRS)彗星
この彗星はまだ観測期間がわずかなので暫定放物線軌道しか計算できませんが、太陽にもあまり近づかず、明るくはならないと思います。
どこからやってきたのか過去軌道が気になるので今後も追跡観測する予定です。
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.
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