ぎょしゃ座からふたご座、オリオン座からおおいぬ座、そしてとも座と冬の天の川が淡く流れているのですが、その周辺にはいくつかの散開星団があります。芸西天文台の望遠鏡は焦点距離が5000mmもあるので、散開星団を撮っても、一部分部しか視野に入りきらないので、これまで撮像を試みたことはなかったのですが、今回ちょっと向けてみました。冬の星座にあるメシエ番号の付いた散開星団の多くを撮ってみましたので、何回かに分けて紹介したいと思います。
今回はとも座にある散開星団M46です。
M46(とも座の散開星団)
芸西天文台 70cm反射望遠鏡 + Nikon D700
私、この日までM46(散開星団)の中に惑星状星雲があることを知りませんで、この画像を見た瞬間に、「またえらい派手にゴーストが出たなあ」と思ってしまいました(苦笑)。
ゴーストというのは、非常に明るい恒星の光が鏡やレンズに不要に反射して、実際にはそこに存在しないのに写り込んでしまう光のことです(だからお化けです)。上の画像の上端に青いわっかが写っていますね。芸西天文台の望遠鏡はこのような青と赤の混ざったわっかのゴーストが頻繁に写ります(ゴーストはどの望遠鏡でもある程度出てしまいます)。
でも、ゴーストにしてはちょっと大きいかなと思って、その場でネットで調べたら、これはゴーストじゃなくて、NGC 2438という惑星状星雲でした(汗)。
その部分を原寸大にしたのが下の画像です。
NGC 2438(とも座の惑星状星雲)
芸西天文台 70cm反射望遠鏡 + Nikon D700
冬の空で大気が乱れていて、恒星も星雲もボケボケの画像ですが、かなり明るくは写っています。光度は10等とされています。こと座にある有名な惑星状星雲M57の半分の大きさで、光度は1等ほど暗いです。ざらざらした散開星団の中に、なにか異様な白い雲みたいなものが浮かんでいるという感じで見られるのかもしれません。
春になったら、一般公開の時にでも眼視で眺めてみたいと思います。
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.