カシオペヤ座にある散開星団M103を写してみました。この星団は結構カラフルで、白い星を中心に、少し青白い星があり、黄色から赤にかけての星が多くあります。
M103(カシオペヤ座の散開星団)
上の画像を眺めていたら、中央の明るい恒星から真上に向かって半分くらいの位置に真っ赤な小さな点があるので(画面に近付いてよ~く見るとあります)、赤いノイズが残ってしまったなと思って消そうとしたらノイズではありませんでした。異様に赤い恒星でした。ここまで赤い恒星は珍しいような気がしたので明るさと位置を測定してみました。
赤経:01h 33m 13.97s 赤緯:+60o 45′ 35.6"
光度:16.8等
何かで有名な恒星かなと思って、位置をもとにネットで調べてみたのですが、とくに情報は得られませんでした。
そこで、赤いことでは有名なうさぎ座R星を撮影して比較してみました。それが下の画像です。左がM103の中にある赤い恒星で、右がうさぎ座R星です。うさぎ座R星は眼視で眺めると、本当に血のように赤いです。星と言われなければ星とわからないくらい真っ赤です。写真に撮って明るく画像処理してしまうと黄色っぽくなってしまうのでその赤さがうまく伝えられないのが残念ですが。
下の画像のようにM103にある真っ赤な星もうさぎ座Rに近いくらい赤い星のように見えますね。もっとも研究用のフィルターを使って撮ったわけではないのでいいかげんではありますが。
M103の赤い星とうさぎ座Rの比較
こうなると、今度は"なぜこんなに赤いのか"についていろいろ調べてみたくなり、「シリーズ現代の天文学 恒星(日本評論社)」などを熱心に読んでいます。宇宙への興味は尽きません。新しいことが分かったらまた記事に書きます。
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.