4時過ぎころだったでしょうか。しし座の全身が昇っているはずという声で外に出ました。風が穏やかになっていたのでそんなに寒くはなかったのですが、疲れてきていたので車の中で暖房を入れて、双眼鏡片手にしし座方向を狙いました。しかし、うす雲があって、45P/Honda-Mrkos-Pajdusakova彗星の付近が見られません。もうちょっとで見られそうなんだけどなあなど言いながら付近の恒星が出てくるのを祈りましたが、結局晴れることはありませんでした。しかし、28cmシュミットカセグレンでその場所を凝視していた久保さんはどうにか見られたそうです。でも1分も見られなくて、写真撮影はできなかったそうです。最後の眼視による観望のチャンスだったのですが、残念です。次に月の影響が少なくなるころには眼視では難しくなりそうです。
5時過ぎからはAndroidアプリのToriSat ARでISSの軌道をチェックしていた私が「もうすぐISSが見られますよ」とアナウンスすると、みんな一眼デジカメや望遠鏡を北西の方角に向けてピント調整しだしました。「2分前です」とかって言いながら秒読み開始です。ToriSat
ARの画面が「現在通過中」になり、ISSの軌道が黄色で表示されました。その直後、北西の空の比較的高い位置に突然木星かと思うような明るい光が現れました。「あっ、あれだ~」。一斉に撮影開始です。
夕日
私は展望台と木星とISSを同時に撮りたかったので、木星周辺に向けてシャッターを押し続けました。でも、モニターには木星の姿すら写らず、カメラが壊れたかななんて思いながらシャッターを押し続けました。
帰ってからパソコンの画面に表示させてみるとちゃんと写っていました。シャッターの扱いが荒っぽかったのでかなりぶれてしまったのが残念です。
塩塚高原展望台と木星とISS(国際宇宙ステーション)
2011年10月9日5時37分
その時は写っているかどうかわからなかったのですが、ズームにしてそこらへんを手当たり次第に撮りまくりです。
ISS(国際宇宙ステーション)
2011年10月9日5時39分
写っているか確認できないのでイライラしながら撮っていると、後ろの方で「おお!ISSの形が見える!!」って言うではありませんか。いくら久保さんの目が良いからって、形まで見えるわけないでしょと思いながら振り向くと、なんと28cmシュミットカセグレンをISSに向けて手動で追いかけていました。あんな動きの速いものを高倍率の望遠鏡で手動追尾するなん発想が私にはなかったので驚きましたが、いつまでも驚いていられません。「見せて~~~っ」と走っていき交代!しかし一瞬で視野から出てしまい、再導入は難しく、かなりしつこく追いかけようとしましたが、ついにその姿を見ることはできませんでした。むちゃくちゃ残念です!!ISSの形を見たかったです。
悔しいので、どんな姿だったのかしつこく聞いて調書をとりました。下がその調書です。イメージと全く異なる変な形状で驚きましたが、本当にこんな形してたんですか?って聞いても、「うん、こんな形しとった」というので、じゃあ、相違無いならここにサインをということで、サインつきとなりました。
ISS(国際宇宙ステーション)を28cm望遠鏡で見た形状
久保氏による
今度自分の20cmシュミットカセグレン望遠鏡で挑戦してみたいです。
(もうちょっとつづく)
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静岡大学人工衛星STARSプロジェクトを技術面で応援しています。芸西天文台(高知県立芸西天文学習館)で天体観測。小惑星2個発見。一般公開では星空案内も。彗星軌道計算ソフトOrbitLife公開中。流星自動観測/ラズパイ/電子工作/2アマ/PENTAX/ドローン。MPC Obs Code D70.
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