2つ以上の異なる天体の連結軌道を計算し、同定することができます。
(1)最初に学習用に観測ファイルをダウンロードします。
このファイルをダウンロード → PJ78C020_PK03T010.obs
ファイルの拡張子は obs になっていますが、中身はテキストファイルです。
(2)PJ78C020_PK03T010.obsの中身はこのページの一番下に掲載してあるので参照してください。内容としてはP/1978 C2(Tritton)の観測データとP/2003 T1の観測データを1つのファイルに書き込んでいるだけです。
トリトン彗星は1978年の2月から3月の1ヶ月間にわずか8つの観測があるのみで、その後何度か回帰したはずですが再観測されることなく、ついに"見失われた彗星" D/1978 C2(Tritton) と呼ばれるようになりました。
ところが、2003年9月22日にP/2003 T1が発見され、直後に D/1978 C2 の再発見であることが判明したのです。
OrbitLifeでこの2つ（又はそれ以上）の天体の連結軌道を計算する為には、1つのファイルに複数の天体の観測データを書き込むだけです。
あとは、通常の操作で計算します。
(3)OrbitLifeを起動し、 PJ78C020_PK03T010.obs ファイルを開きます。
(4)観測データから任意に3つ選択し、軌道決定するのですが、何回も公転した観測間で3つを選択しても軌道決定はできません。
このような場合は、例えば、1978年の8つの観測の中から3つを任意に選択してみます。以下のようになりますが、1978年の軌道からは20°以上もずれています。これだけで判断すると異なる天体と思ってしまいそうですが、計算を続けてみます。
このひどい残差から改良していきます。
(5)何回も公転している場合は、必ず摂動計算を行います。[摂動計算あり]にチェックを入れます。[5小惑星を含める]は解除のままで結構です。積分間隔はとりあえず2日にします。
(6)残差を確認しながら[手動(I)]ボタンを1回クリックしてみます。
OrbitLifeはしばらく計算します。25年間にわたる観測について計算するのでコンピュータといえども時間を要します。
それでも、350MHz程度の遅いコンピュータでも30秒もあれば1回改良できるはずです。
しかし、現れた平均残差は56000"とひどいもので、改良不能とさえ思えます。それでも強引に改良を続けてみます。
(7)ここで、便利な[自動(A)]ボタンを使います。
ここでは自動ボタンの下にある[自動停止]にチェックマークを入れません。
[自動(A)]ボタンを1回クリックします。
画面に[中止(C)]ボタンが表示されて計算が続きます。1回改良されるごとに画面が更新されます。しかし、中止ボタンが押されるまで改良は永久に続けられます。
しばらく眺めます。5回くらい改良されると先ほどまでのひどい残差がグンと改良されて美しい残差傾向となります。これ以上改良されないと感じたら[中止(C)]ボタンをクリックします。[中止(C)]ボタンをクリックしてもすぐに停止するとは限りませんので、しばらく待ちます。
もしこの過程で
「解が求まらなかったので計算を中止しました[8]」
というメッセージが表示されて計算が停止した場合は(3)項まで戻り、
他の3つの観測を選んでみてください。
(8)さらに残差の悪い観測はリジェクトしながら、改良を続けます。
ただし、機械的に2"以上をリジェクトしてしまうとせっかくの1978年の貴重な観測がリジェクトされて逆に軌道の精度が悪化しますので、手動で丁寧にリジェクトを取り消したりする作業も必要です。
■一括リジェクトの手動解除方法
[リジェクト(R)]ボタンで一括リジェクトされた観測を手動で有効化するには、その観測を2回クリックします。1回クリックすると強制リジェクトされて R マークが付くので、さらにもう1回クリックすると R マークが消去されると同時に、一括リジェクトが解除されます。画面では( )付きのままですが、改良すると( )は消えます。
■1ファイルに複数の天体名が存在する場合の表示
下のように" = "で結ばれます。
以上で連結軌道の計算は完了です。
(1)最初に学習用に観測ファイルをダウンロードします。
このファイルをダウンロード → PJ78C020_PK03T010.obs
ファイルの拡張子は obs になっていますが、中身はテキストファイルです。
(2)PJ78C020_PK03T010.obsの中身はこのページの一番下に掲載してあるので参照してください。内容としてはP/1978 C2(Tritton)の観測データとP/2003 T1の観測データを1つのファイルに書き込んでいるだけです。
トリトン彗星は1978年の2月から3月の1ヶ月間にわずか8つの観測があるのみで、その後何度か回帰したはずですが再観測されることなく、ついに"見失われた彗星" D/1978 C2(Tritton) と呼ばれるようになりました。
ところが、2003年9月22日にP/2003 T1が発見され、直後に D/1978 C2 の再発見であることが判明したのです。
OrbitLifeでこの2つ（又はそれ以上）の天体の連結軌道を計算する為には、1つのファイルに複数の天体の観測データを書き込むだけです。
あとは、通常の操作で計算します。
(3)OrbitLifeを起動し、 PJ78C020_PK03T010.obs ファイルを開きます。
(4)観測データから任意に3つ選択し、軌道決定するのですが、何回も公転した観測間で3つを選択しても軌道決定はできません。
このような場合は、例えば、1978年の8つの観測の中から3つを任意に選択してみます。以下のようになりますが、1978年の軌道からは20°以上もずれています。これだけで判断すると異なる天体と思ってしまいそうですが、計算を続けてみます。
このひどい残差から改良していきます。
(5)何回も公転している場合は、必ず摂動計算を行います。[摂動計算あり]にチェックを入れます。[5小惑星を含める]は解除のままで結構です。積分間隔はとりあえず2日にします。
(6)残差を確認しながら[手動(I)]ボタンを1回クリックしてみます。
OrbitLifeはしばらく計算します。25年間にわたる観測について計算するのでコンピュータといえども時間を要します。
それでも、350MHz程度の遅いコンピュータでも30秒もあれば1回改良できるはずです。
しかし、現れた平均残差は56000"とひどいもので、改良不能とさえ思えます。それでも強引に改良を続けてみます。
(7)ここで、便利な[自動(A)]ボタンを使います。
ここでは自動ボタンの下にある[自動停止]にチェックマークを入れません。
[自動(A)]ボタンを1回クリックします。
画面に[中止(C)]ボタンが表示されて計算が続きます。1回改良されるごとに画面が更新されます。しかし、中止ボタンが押されるまで改良は永久に続けられます。
しばらく眺めます。5回くらい改良されると先ほどまでのひどい残差がグンと改良されて美しい残差傾向となります。これ以上改良されないと感じたら[中止(C)]ボタンをクリックします。[中止(C)]ボタンをクリックしてもすぐに停止するとは限りませんので、しばらく待ちます。
もしこの過程で
「解が求まらなかったので計算を中止しました[8]」
というメッセージが表示されて計算が停止した場合は(3)項まで戻り、
他の3つの観測を選んでみてください。
(8)さらに残差の悪い観測はリジェクトしながら、改良を続けます。
ただし、機械的に2"以上をリジェクトしてしまうとせっかくの1978年の貴重な観測がリジェクトされて逆に軌道の精度が悪化しますので、手動で丁寧にリジェクトを取り消したりする作業も必要です。
■一括リジェクトの手動解除方法
[リジェクト(R)]ボタンで一括リジェクトされた観測を手動で有効化するには、その観測を2回クリックします。1回クリックすると強制リジェクトされて R マークが付くので、さらにもう1回クリックすると R マークが消去されると同時に、一括リジェクトが解除されます。画面では( )付きのままですが、改良すると( )は消えます。
■1ファイルに複数の天体名が存在する場合の表示
下のように" = "で結ばれます。
以上で連結軌道の計算は完了です。
PJ78C020_PK03T010.obs の内容
----------------------------
PJ78C020 A1978 02 11.65764 10 49 14.81 -00 59 59.4 20 T I318 413
PJ78C020 A1978 02 13.67292 10 47 12.60 -01 00 32.9 I318 413
PJ78C020 A1978 02 15.28824 10 45 32.77 -01 00 18.2 I318 801
PJ78C020 A1978 02 15.69444 10 45 07.85 -01 00 06.3 I318 413
PJ78C020 A1978 03 10.26509 10 23 34.21 -00 09 03.9 20 N I319 801
PJ78C020 A1978 03 11.27627 10 22 49.63 -00 05 47.9 I319 801
PJ78C020 A1978 03 13.20318 10 21 29.83 +00 00 27.4 I319 801
PJ78C020 A1978 03 14.20973 10 20 50.82 +00 03 40.9 I319 801
PK03T010 C2003 09 22.46438 08 24 16.30 +22 42 02.1 13.6 T 678
PK03T010 C2003 09 22.47741 08 24 18.44 +22 41 53.5 13.6 T 678
PK03T010 C2003 09 22.49065 08 24 21.07 +22 41 37.7 14.2 T 678
PK03T010 C2003 09 22.50745 08 24 24.62 +22 41 21.8 14.4 T 678
PK03T010 C2003 10 06.44284 09 08 52.72 +18 58 15.9 12.4 T 678
PK03T010 C2003 10 06.46027 09 08 55.94 +18 57 59.6 12.4 T 678
PK03T010 C2003 10 07.14208 09 11 00.32 +18 46 09.6 13.4 T 620
PK03T010 C2003 10 07.14647 09 11 01.11 +18 46 05.1 13.2 T 620
PK03T010 C2003 10 07.15084 09 11 01.89 +18 46 00.5 13.6 T 620
PK03T010 C2003 10 07.15523 09 11 02.69 +18 45 55.9 13.5 T 620
PK03T010 C2003 10 07.39279 09 11 45.81 +18 41 48.9 13.1 T 649
PK03T010 C2003 10 07.39572 09 11 46.34 +18 41 45.8 13.1 T 649
PK03T010 C2003 10 07.39806 09 11 46.76 +18 41 43.3 13.1 T 649
PK03T010 C2003 10 07.44792 09 11 55.72 +18 40 52.0 10.1 T 850
PK03T010 C2003 10 07.52888 09 12 10.59 +18 39 26.8 13.5 T 673
PK03T010 C2003 10 07.53403 09 12 11.58 +18 39 21.3 673
PK03T010 C2003 10 07.53634 09 12 11.94 +18 39 18.8 673
PK03T010 C2003 10 07.54051 09 12 12.71 +18 39 14.7 673
PK03T010 C2003 10 07.54479 09 12 13.46 +18 39 09.8 673
PK03T010 C2003 10 07.54630 09 12 13.73 +18 39 08.1 673
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